ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

貧困線以下の米国貧困者数4千6百万人

 2011年9月、米国国勢調査局は「2010年、米国における所得、貧困、健康保険補償」といった題の調査結果を発表しました。PDFファイルとしてネットで閲覧出来ます。87ページに及ぶ膨大なものです。これはいろいろなサイトで13日一斉に報じられましたが、我らの朝日新聞はなぜか一言も触れていません。16日に失業率との関係でやっと少し触れているだけです。
 それを受けて米国のハフポストサイトでは、セン・バーニー・サンダース氏が「貧困は死の宣告か?」と題して論文を寄せています。氏はバーモント州上院議員です。
 「アメリカの貧困危機は我々の国が直面している大きな道徳的・経済的問題の一つである」と書き出し、それにもかかわらず「主要なメディアでは滅多に語られていない」とずばり指摘しています。貧困問題は朝日も大見出しで紙面を飾らなくなってしまったのでしょうか。
 多くの貧困者たちは投票にも行かず、大規模な政治運動の為の寄付もしていません。自分たちの利益を代弁してくれるよう議員に働きかける人(ロビイスト)もいないのです。そして約5千万の人々が健康保険に加入していません。それは決して無関心という事ではなく、「先立つお金」がないからというのが実情です。
 国勢調査局は貧困線以下で暮らしている米国人が4千600万人もおり、およそ6人に1人の割合である事を報告しています。52年ぶりの事だそうです。
 税引き前の年収は4人家族で2万2千314ドル以下です(現在の為替レートで仮に1ドル=70円とすると、22,314×70=156万1千980円)、一週間で一人あたり7千490円です。日当ではありません!それが極貧な4人家族の場合は、年収77万円、一人あたり一週間3千710円です。日本に優るとも劣らないひどさです。また子どもの貧困率は先進工業国中一番高くなっています。筆者の出身地バーモント州は寒い州に入りますが、冬場に身体を温める為の燃料を買うお金さえないようです。東日本大震災で被災された方々も同じようにひどい生活を強いられています。
 健康保険に無加入な人の数が5千万という事で、ろくな治療も受けられずに死ぬ人々が多いですから、年収トップ20パーセントの人々の平均余命と比べると、6・5年も低くなるそうです。
 サンダース氏はこの貧困が不安、不幸、不快感、物資の欠乏を生じさせ、死をもたらすと述べた上で、「貧困は今日アメリカの膨大な数の人々にとって死の宣告に等しい」と言っています。最後に氏は「道徳的な観点からしても、かくも多くの不必要な苦しみ、防げたはずの死が続くのを放置しておくのは、到底受け入れられない」と締めくくっています。全く同感です。逆に共和党の議員たちは貧しいように見せかけている人々の数が多いと、無関心を装っています。
 聖書では何と言っているでしょうか。
 「貧しい者をあざける者は自分の造り主をそしる。人の災害を喜ぶ者は罰を免れない」(箴言17:5)。
 「口を開いて、正しくさばき、悩んでいる人や貧しい者の権利を守れ」(箴言31:9)。