ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

嗅覚の最近の研究

 2011年9月25日のサイエンスデイリサイト(英文)に、「心地よさに基づいた嗅覚の組成原理を科学者たちは発見した」といった題で論文が載っていました。元の論文はネイチャー・ニューロサイエンス(神経科学)サイトにありますが、残念ながらその要約しか閲覧出来ません。イスラエルにあるワイズマン研究所教授のノーム・ソーベル氏が研究チームの指導者となり行なった研究成果です。
 人間の味覚では、甘味、苦味、酸味、塩味、うまみの基本五味を感知する味覚受容体が見つかっており、その分布に関する研究は今でも盛んに行なわれているようです。しかし嗅覚に関しては、嗅粘膜の上で混合している、即ち任意の位置で均一に分布している、と従来考えられていました。左図はhttp://shinmai-nao.jugem.jp/?eid=36からお借りしました。

 今回の新しい研究によると、嗅覚受容体の配置は均一化されておらず、異なる位置にグループ化されて存在するという事だそうです。それは被験者60人の鼻にテフロン加工した金属線を挿入して調べた結果分かりました。その電極が臭いの受容体に関わる神経細胞の反応を記録する方法によってです。ソーベル教授らは人々の鼻の中に、例えばバナナの臭いのする酢酸アミルなどといった快さを感じる科学物質を入れて調べました。勿論不快さを感じる化学物質も投入されました。
 その結果快い臭いに最も強く反応する位置では、他の快い臭いにも強く反応しました。また不快な臭いに最も強く反応する位置では、他の不快な臭いにも強く反応しました。嗅覚受容体の位置が均一化されていない事が証明されました。快さという尺度は実際嗅覚器の組成原理となっている、という事が示唆されます。面白い研究ですが、何せ上記原文が見られないので、紹介も舌足らずになってしましました。訳も不適切な箇所があるかも知れません。すみません。
 ところで聖書ですが、神がしばしば擬人化されて語られてる箇所が多くあります。その中で重要なのが「神の嗅覚」です。
 「ノアは、主のために祭壇を築き、すべてのきよい家畜と、すべてのきよい鳥のうちから幾つかを選び取って、祭壇の上で全焼のいけにえをささげた。主は、そのなだめのかおりをかがれ、主は心の中でこう仰せられた。『わたしは、決して再び人のゆえに、この地をのろうことはすまい。人の心の思い計ることは、初めから悪であるからだ。わたしは、決して再び、わたしがしたように、すべての生き物を打ち滅ぼすことはすまい』」(創世8:20−21)。
 神はイスラエルが祭壇で捧げる牛や羊の香りを最も強く感じますが、他の鳥や香料、小麦粉の焼いたものなどを捧げても、その臭いを嗅いでよしとされました。逆に不敬虔な者が汚れた不快な動物などを捧げた場合、すぐに嗅ぎ取りそれらを退けられました。神もまた快・不快を基準にして臭いを嗅ぎ取られた事が分かります。