ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

オリンパス工業の不祥事と聖書

 オリンパス工業と言えば昔は一眼レフのカメラでよく知られていましたが、今は特に内視鏡の器具で世界の実に7割を占めているそうで、その事は知りませんでした。ですから今度の一連の不祥事については、日本より世界の方が厳しい論調で連日報道しています(ロイターサイトの日本部門http://www.reuters.com/places/japanニューヨークタイムズ電子版http://www.nytimes.com/など)。
 ですからそのスキャンダルの経済的内容は報道に任せておきますが、11月9日の朝日新聞記事を見ますと、巨額の損失隠し刑事告発も視野に入れているそうです。同社は九電やらせメールでも話題となった第三者委員会と同じものを設置し、その結果では東京地検特捜部が調査に入るようです。私のような素人が見ても極めて悪質なようで、その損失隠しは勿論トップの菊川剛前会長兼社長が考え出し、副社長や監査役とも相談しながら進めて行ったものと思われます。つまり一人の人から側近へ、側近から企業全体へ、そして世界へとその「罪」が広がって行ったのでしょう。
 不都合を隠し、騙し通すという「罪」は、聖書で言えば最初の人アダムとエバが犯した典型的なものでした。そしてその一人の人によって罪が全世界へ広がったのでした。
 「ちょうどひとりの人によって罪が世界にはいり、罪によって死がはいり、こうして死が全人類に広がったのと同様に、――それというのも全人類が罪を犯したからです」(ローマ5:12)。
 一方こうしたオリンパスの窮状を救ってもらう為、一人の人が社長に迎えられました。それが英国人マイケル・ウッドフォード氏でした。社歴は20年以上で潔白な人でしたから、最初は菊川氏らに信頼されていたようです。しかし疑惑が浮上し、ウッドフォード氏は密かに外部へ調査を依頼しました。その結果は氏が「会社の信用と自分の良心を守るため…菊川氏らの辞任を求めるしかない」と言うほどの内容だったようです。そして踏み出した内部告発は、菊川氏が緊急の取締役会を開き、社長解任という形で「抹殺」を図ったのでした。会社救済を真剣に考えたのに辞めさせるという「迫害」は、何やら私の主である救い主イエス・キリストを彷彿させるものがあります。
 「わたしは世をさばくために来たのではなく、世を救うために来たからです」(ヨハネ12:47)。
 従って菊川社長が全世界に悪をもたらした第一のアダムとすれば、イエス・キリストは天から下って来て、世に救いをもたらす第二のアダムと言えるでしょう。
 「第一の人は地から出て、土で造られた者ですが、第二の人は天から出た者です」(コリント第一15:47)。
 しかしこの第二の人もやはり地上で迫害を受けて殺されました。かたやウッドフォード氏は世界にオリンパスの悪を告発し続けており、健在です。けれども世界中の顰蹙を買っているオリンパスが、今後どれだけ生き残れるかは未知数です。ひょっとするとキリストが復活されたように、ウッドフォード氏もその手腕を買われ、返り咲く事があり得るかもしれません。