ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

テキサスで壊滅的被害をもたらした干ばつ

 2011年10月30日のニューヨークタイムズ紙電子版に、「テキサスの壊滅的な干ばつは、グローバル経済に波紋を起こしている」といった題の記事がありました。ロンドン大学の作成した干ばつ地図では、東アフリカ、カナダ、フランス、英国などが挙げられていますが、何と最大の壊滅的な干ばつは、米国テキサス州が中心だそうです。州の歴史でこれまで無かった規模のものとなります。それには勿論地球温暖化が影を落としているのは間違いありません。同じ英国の別の研究者たちによれば、あと4度も温度が上昇すれば、アフリカ南部、東南アジア、アマゾン地域、そして地中海沿岸地域も、かなり干ばつの影響を受けそうだとの事です。ちなみにテキサス(オースティン中心)ではこの夏90日間も38度以上の暑さが続き、土地を完全に乾燥させ干ばつに拍車をかけました。この干ばつ少なくも来年2月一杯までは続くそうです。画像はhttp://amefuji.blog22.fc2.com/blog-entry-207.htmlから借用させて頂きました。

 この干ばつで大損害を受けるのは、勿論農業と牧畜業が主体ですが、観光事業や電力生産など他の経済部門にも波及します。
 まず農業部門では綿花生産業が第一に打撃を受けました。テキサスだけで全米の半分を生産しており、世界の綿生産の18〜25パーセントを占めていますが、灌漑がされている地域で60パーセント以上の下落を示し、それがされていない乾燥地域ではもはや絶望的で、廃業する農家が続出しているようです。ですから、その深刻な事態は世界経済に大きな影響を与えます。他国からの買い付け業者たちは、テキサスを離れ、ブラジルとかオーストラリアに向かうようになりました。それに続くのがピーナッツ、トウモロコシ、小麦の生産不振です。
 牧畜業でも草が枯れ、水の供給もないとなればもうお手上げで、家畜はどんどん売りに出されています。今米国大統領選挙に出馬表明しているテキサス州知事リック・ペリーは、この綿花農場主の息子で億万長者ですが、この深刻な事態に内心穏やかではないでしょう。この干ばつ終息の為に降雨の祈りを始め、支持者たちにもそれを要請したようです。勿論テキサス全域の干ばつに関してもです。彼が敬虔なクリスチャンならば、その祈りは神に聴かれるでしょうが、果たしてどうでしょうか。
 テキサス州は有数の石油産地であり、農業も盛んで、富裕層が多く住んでいます。彼らの支持を受けている共和党のペリー候補ですが、オバマ大統領の出している富裕層への増税に反対しています。99パーセントを占める貧困層への顧みがありません。
 しかし聖書の神は何と言っておられるでしょうか。
 「私は、あなたがたのそむきの罪がいかに多く、あなたがたの罪がいかに重いかを知っている。あなたがたは正しい者をきらい、まいないを取り、門で貧しい者を押しのける」(アモス5:12)。
 預言者アモスはこうイスラエルの家に警告しました。そのように貧しい者を押しのける政策は、はなはだ神のみこころを損ねています。この責任はあくまで罪を犯している人間の側にあります。従って神のみこころに沿った悔いる気持ちで祈らなければ、どうして神は聴き入れられるでしょうか。
 私は2回テキサスを訪れた事がありますが、教会でさえ白人と黒人の差別が根強く残っている保守的な地域です。私のような黄色の人間も肌で差別を感じました。やはり貧しい者を引き上げるテキサス全体の祈りが大切だと思います。それがないと、「その町々は荒れ果て、地は砂漠と荒れた地となり、だれも住まず、人の子が通りもしない地となる」(エレミヤ51:31)という事態だって招かないとは言えません。