ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

人間とチンパンジーが共に共通祖先を持つという説の矛盾を確証するもう一つの分子生物学的証拠

 2011年11月15日、科学ライターである米国創造研究所のブライアン・トーマス氏は、「DNAの研究により、人間とチンパンジーに共通する祖先が存在するという説は矛盾している事が示された」といった題で、そのサイトに小論文を載せていました(http://www.icr.org/article/6491/)。
 人間とチンパンジーの遺伝子が98.5パーセント一致しており、両者に共通する祖先がいたに違いないとする共通祖先→チンプ→人間への進化説は、進化論信奉生物学者たちによって唱えられています。しかし彼らの論拠は全く崩れつつあります。
 ゲノムという言葉があります。コトバンクで調べると、ヒトゲノムとはヒトの持つ全ての遺伝子の情報であり、およそ30億個から成るDNA(デオキシリボ核酸)の塩基配列にその情報が記録されているといったように定義されています。しかしこの定義は正しいのでしょうか。ウイキペデイアには「ジャンクDNA等も含む広義の遺伝子の総和はゲノムと呼ばれる」とあります。ジャンクDNAはかつてがらくたDNAと呼ばれ、遺伝子がなく意味のないDNAだと思われていました。従って研究が進むにつれて「ジャンクDNA等も含む広義の」という修飾語が加わっています。そして最近のライフサイエンスでのジャンクDNAの定義は、「遺伝子間領域、遺伝子間DNA、遺伝子間配列」などと呼ばれ、もはや意味のないものとはなっていません。ですからコトバンクの定義ではヒトの場合、ヒトの持つ全ての遺伝子DNA及び遺伝子間DNA(又は遺伝子領域及び遺伝子間領域、又は遺伝子配列及び遺伝子間配列)の情報などと書き換えられなければなりません。
 そうした事を頭に入れて、ブライアン・トーマス氏の論文を追ってゆきます。すると人間とチンパンジーの遺伝子の98.5パーセント類似とはどういう事になるのでしょうか。2005年に分子生物学者ダン・クリスウエル氏は「人間とチンパンジーの全ゲノムにおけるそうした配列の類似性は、ほんの僅かの部分(4パーセント以下)の(情報)に基づいたものに過ぎず、両者の全てのゲノム内容ではなく、細胞蛋白の内容を踏まえた生理学的類似を反映させたものに過ぎない」と言っています。当然両者は似ても似つかぬものとなります。行動はほぼ全て異なり、一般の人は誰でも人間とチンプは全く違うと言うでしょう(*京大霊長類研究所などでは、いまだ98.5パーセント一致という古い結果が信じられており、両者の行動の狭い領域のみの観察で、進化の繋がりを研究しています)。
 ではそうした似ても似つかぬ相違を分子生物学的に見るとどうなるのか。「新しい報告によると、伝子発現を制御する人間のDNAは、チンパンジーのそれとは全く異なり、共通祖先を暗示させるものは何もない」という事です。人間とチンプのDNA配列の圧倒的多数が遺伝子でないからです。
 ちなみにその新しい報告は、ジョージア工科大学のジョン・F・マクドナルド氏率いる研究チームが出したものです。勿論進化論者たちです。(http://www.mobilednajournal.com/content/2/1/13/abstractにその要約が載っています)。それによりますと、広範囲にわたる大きなインデル(*1つのアミノ酸を規定する3つの塩基の中に挿入か欠失が生じる事)による変異(*それはアミノ酸の性質を変え、蛋白質を不活化します)が、人間とチンパンジーのゲノムの間に存在し、それが両者の遺伝子制御進化の相違に重大な役割を果たしている、という事が分かりました。勿論私たちは人間とチンプがそれぞれ別個に造られたものである事を信じる創造論者なので、「制御進化」という言葉は用いません。
 「神は、その種類にしたがって野の獣、その種類にしたがって家畜、その種類にしたがって地のすべてのはうものを造られた。神は見て、それをよしとされた」(創世1:25)、「そして神は、『われわれに似るように、われわれのかたちに、人を造ろう。そして彼らに、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地をはうすべてのものを支配させよう。』と仰せられた」(同1:27)。
 人間とチンパンジーは全く別に創造されたと聖書は記しているわけです。それでも皆様は人間の直接の祖先はチンプだと主張するのですか?