ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

世界保健機構(WHO)は新型鳥インフルエンザ株に対する取り上げ方を比較考量している

 2011年12月31日の米国VOA放送サイトで、上記のような題の記事がありました。A型インフルエンザの粒子表面には、赤血球凝集素(HA=ヘマグルチニン)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白が存在し、それぞれ複数の亜型が確認されています。現時点ではHAには16の亜型が、NAには9の亜型が知られていて、両者のAを省略し、H1〜16、N1〜9のように番号で表わし、二つを組み合わせて(例、H1N1)亜型を表わすといった説明がサイトにあります。

左の画像は京都産業大学のホームページからお借りしました。HAとNAがスパイク状に飛び出ているのが良く分かります。
 今WHOが問題にしているのは、鳥インフルエンザH5N1亜型の新しい株です。2010年8月14日のブログでも少し触れた事があります。
 この鳥インフルエンザが人に感染する事例は少ないのでしょうが、2005年にこれが東南アジアで大流行した際、人への感染が相次ぎ、100人規模の人々が死亡しています。それでパンデミック(=世界的な流行)という言葉が流行り、大量の鳥が死んでいる養鶏場の徹底的消毒などが実施され、さらなる死亡者の阻止への動きがありました。その時は日本、ロシア、英国にまで広がり、その情報開示は必須のものでした。得られた情報から上記のノイラミニダーゼ阻害薬が開発され、商品名「タミフル」「リレンザ」といったワクチンが開発され、多くの方々が接種を受けました。
 そして2011年、このH5N1亜型の新株がこれまで以上に人への感染を起こし、その致死率も高いらしいという事がわかりました。それで2005年当時と同じように、流行阻止の為その情報が世界で共有されると思っていましたが、その強力な新株が生物化学兵器に利用されるのではないかという懸念が大きく生じ、いまだそれを公式に取り上げるべきか、テロリストたちを警戒して、慎重に公表しない方針へ持っていったら良いのかといった議論が沸騰し、WHOはそれについての記事取り扱いをどうすべきか、未だ論争が続いているようです。極めて厄介な時代になったものです。
 正確な情報が迅速に開示されないという事は、極めて重大な結果をもたらすと考えますが、テロリストたちがWHO、ないしはその報告を受けた科学サイトでの内容を吟味し、実際生物化学兵器に適用するという事はあり得るでしょう。真実が世界に公表されないという事、日本の原発事故の場合、スピーディという放射性物質の広がりを風向きや雨、地形など様々なパラメーターを用いて測定し、被曝量を予測するという画期的なシステムが当初公開されなかったという、苦い事実があります。科学的成果が政治の力でその公開を阻止されるという事は本来あってはならないのに、実際にはそういう動きがあるという事、よくわきまえておく必要があります。
 ところで聖書はどんな事を言っているでしょうか?
 「わたしが暗やみであなたがたに話すことを明るみで言いなさい。また、あなたがたが耳もとで聞くことを屋上で言い広めなさい」(マタイ10:27)。
 これは救い主イエス・キリストが言われたみことばです。ここで「暗闇」とは「秘密のうちに」とか「私的に」といった意味で使われています。師であるキリストがその弟子たちに個人的に語られたみことばです。それを屋上でとは公然と広いところでという意味でしょう。主が語られた真理の福音は、弟子たちが臆する事なく、公然と人々の間で言い広めなければなりません。それは今日の私たちクリスチャンも同様です。そこに隠れ信徒との差が出て来ます。