ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

マラリアを媒介する蚊に刺される人そうでない人

 2012年1月5日のサイエンティフィック・アメリカン誌電子版では、「細菌は或る人々に、蚊にとって美味しそうな臭いを生じさせている」といった題で、1分間その内容をまくし立てていました。MP3でヒヤリングの練習になります。そこに元になった論文がありましたので、早速調べてみました。プロスワンという科学関係サイトです。内容は概略だけでなく全文載せていますから、読み応えがあります(http://www.physorg.com/news/2011-12-microbial-skin-affect-humans-mosquitoes.html)。そちらの題は「皮膚の細菌叢は蚊を人間に引き寄せる作用を及ぼしている」といった感じです。今回この研究をしたのはオランダのワーゲニンゲン大学を母体とする研究チームです。
 マラリアは極めて恐ろしい感染症であり、ネットの情報によりますと毎年5億の人々が感染し、実に300万もの人々が毎年死亡しているそうです。
 そしてこのマラリアを媒介するのがハマダラカ(アノフェレス‐ガンビェ )です。ハマダラというのは翅がまだらという意味だそうです。

 人体常在菌の効用を盛んに啓蒙するようになったのは、東京医科歯科大学藤田紘一郎教授あたりだろうと思いますが、氏は既に2003年『ニッポン「亜熱帯化宣言」』という本の中で、ハマダラカが「仙台あたりまで日本の各地に生息している」事を指摘しており、既にもっとマラリアを流行させるコガタハマダラカは既に沖縄などに生息しており、今後平均温度が3度上昇したとすると、この蚊はどんどん北上して西日本全域をマラリア危険地域に陥れ、都市化で常に温度の高い東京地域も危ないそうです。ですから上記論文には目を通して防御態勢を整えておいたら良いと思います。
 長い論文なのでほんとにその骨子だけの紹介になります。まず皮膚に存在する細菌叢(微生物叢)は一体どれ位あるのかという事について、この論文では言及されていないので、本やネットを参照しますとまちまちです。200種とも250種とも言われており、青木皐著『人体常在菌のはなし」を見ますと、1兆個もの細菌が、手足、顔、腹などの至るところに生息しているそうです!そしてその「常在菌の種類や量は、ヒトによって異なる。また、同じ人であっても、菌種や菌量の変動がある」という事なので、研究チームは周到な準備を重ね、20歳〜64歳までの男性成人48人に協力してもらいました。勿論実験期間中はアルコール抜き、食べ物も強い臭気のあるものは控えられました。実験前の最後のシャワー後は石鹸も禁止です。その後左足の裏側に6つのガラス球をこすりつけ、それを回収して調べます。この部分は蚊の最も好む場所です。そして回収したガラス球にハマダラカが引き付けられるかどうかを観察するのです。実験室の温度はだいたい28度、湿度70%くらいに調整してあります。個々人の足の皮膚の細菌の構成は、選択的・非選択的平板菌数と16SrRNAによって決定されます(前者は細菌の濃度を調べ、後者は細胞のリポソームRNA塩基配列{1,600塩基対位の短いもの}で、最近の進化系統を調べます)。前者の選択的培地での培養で、人間の皮膚細菌叢の多様性が調べられます(これが重要)。
 全部で144の菌のサンプルが各人から集められました。これらを統計分析したわけです。
 16SrRNAによる系統多様性を調べた結果、顕著なグラフが出来上がりました。ハマダラカを強く引き寄せる人々(HAグループ)と、ほとんど引き寄せない人々(PHグループ)です。前者のHAは48人中9人、後者のPAは7人でした。
 結局大変細菌の多様性があるPAの人々は、蚊には魅力がなく、多様性の少ない人々ほど蚊には魅力があって良く刺すという結果となりました。また表皮ブドウ球菌はハマダラカの好む細菌であり、緑膿菌やVarionorax属細菌群と呼ばれる細菌は嫌いな細菌という事も分かりました。
 多様な人体皮膚常在菌がハマダラカの襲撃に強いというこの結果は、聖書に適用するとこうなります。
 「悪魔の策略に対して立ち向かうことができるために、神のすべての武具を身に着けなさい」(エペソ6:11)。
 ここで神のすべての武具とは聖書のみことばは勿論の事、神の賜う聖霊の御力、私たちの祈りと信仰など全て神が備えて下さったものを、総動員して身につけるという事でしょう。そうしないとハマダラカの如く人々を死に追い遣る強力なサタンの力に負けてしまいます。神の武具が少なければ少ないほど、私たちは外部の敵の侵入を受けてしまうのです。それは上記研究で豊富で多様な皮膚常在菌の力が欠けると、ハマダラカという最強の敵の侵入を防げないのと同じです。
 世の強い敵と戦っている方々、是非聖書という強力な武具を入手し防いで下さい。そして商業広告に踊らされて、必要以上に肌を清潔にする事(これは神の創造された常在菌を流してしまう事になりますから「罪」です)でアレルギーなどの諸々の病気を招く行為を止めるようお勧めします。