ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

死海深層掘削プロジェクトが明らかにした事

 2012年1月12日、米国創造研究所では、サイエンスライターのブライアン・トーマス氏が「死海堆積物のコアは創世記を確証する」といった題で、論文を紹介していました。その論文は米国サイエンス誌に載ったもので(http://news.sciencemag.org/sciencenow/2011/12/dead-sea-dried-up-in-past.html)、短いものですから気軽に読めると思います。コアというのは「空洞ドリルで得られた土壌または石の筒状のサンプル」(*ネットのサイトより)の事です。

 この死海深層掘削プロジェクトに参加したのは、地元のイスラエル、米国、ドイツ、日本、ノルウエー、スイスの研究者たちです。コロンビア大学ラモント・ドハティ・アース・オブザーバトリーのスティーブン・L・ゴールドシュタイン教授が、リーダーの一人で論文でも発言しています。その掘削地点は、沿岸からおよそ8.000メートル先、湖の最も深い部分です。
 既に10年前からこのプロジェクトが立ち上がり、最近は2010年11月〜2011年1月、次いで3月に掘削が行われました。
 サイエンス誌の伝えるところでは、長さ1キロに及ぶコアから採取した堆積物を分析した結果、科学者たちがこれまで信じて来た事とは異なり、この湖がかつて完全に干上がっていた事が分かりました。予測によれば、塩分濃度が極端に高い為、湖水が蒸発して完全に干上がるような事などなかったに違いないというものでした。ですからゴールドシュタイン教授によれば、「それは全く驚くべき記録だ」という事になります。
 そうした証拠は湖床の下400メートルに及ぶ長さの堆積物の中に、岩石が砕かれたり浸食されたりして出来た小石の層が存在する事です(*岸辺でよく見られるものだそうです)。ちなみにその中の鉱物に含まれるウランの放射性年代測定では、20万年前〜12万年前と出ています。特に後者の年代が主体だそうです。コアの堆積物の内容は黒っぽい層(泥やシルトが主体)と白っぽい層(炭酸カルシウム)が交互に現れ、季節的な変異を示しているようです。それらにより、この地域では最後の氷河期をおよそ14,000年前とすると、12万年前は間氷期に相当するそうです。聖書時代の遙か前の事になります。しかし創造論者たちはこのウラン崩壊の定数や測度に大きな疑問を持っており、それは昨年9月22日のブログでも触れました(http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20110922/1316657424)。
 ですからブライアン・トーマス氏は、聖書の記事からすれば、紀元前およそ2千年前、現在の死海は平原であって、おそらく農地として利用されていただろうと推測しています。その低地帯に町々が出来ていたわけですが、そこにソドムやゴモラの町もありました。ソドムは英語のソドミー(=異常性行為、男色)という言葉のもとになっています。
 神の召命を受けたアブラム(後にイスラエルの父祖アブラハムと改名)と甥のロトらは、カルデヤのウルを出てカナンの地に到着しました。しかし不幸な事にアブラムの家畜の牧者たちと、ロトの家畜の牧者たちとの間に争いが生じ、両者は離れる事になりました。ロトが選んだ地の記事を見ます。
 「ロトが目を上げてヨルダンの低地全体を見渡すと、主がソドムとゴモラを滅ぼされる以前であったので、その地はツォアルのほうに至るまで、主の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく潤っていた」(創世13:10)。
 そこでロトらはその地を選んだわけです。「ソドムの人々はよこしまな者で、主に対しては非常な罪人であった」(創世13:13)という事実を知らないままにでした。
 ですから「男が男と恥ずべきことを行な」っていた(ローマ1:27)町は、主によって滅ぼされたのでした。
 「主はソドムとゴモラの上に、硫黄の火を天の主のところから降らせ、これらの町々と低地全体と、その町々の住民と、その地の植物をみな滅ぼされた」(創世19:24)。
 そしてその町のあった場所はヨルダン川の流れ込む湖である死海の中に完全に水没してしまいました。この死海深層掘削により、聖書が信頼に足る歴史的記録であった事が支持されると、トーマス氏は結んでいます。聖書を信じない学者たちの研究が逆にその事実を証明するといった良い例だと考えます。