ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

東日本大震災時の「買いだめ」と聖書例

 2012年1月7日の朝日新聞には「被災地外買いだめ3割」という題の記事がありました。同志社大学立木茂雄教授の研究室が、約6400人を調べて判明しました。しかしそれは大震災直後の調査で、肝心の被災地の方々には及ばなかったようです。
 ですからそれ以外の東北とか関東の地域の方々が、質問への回答を寄せました。すると食品、水、電池など災害時に必須な物品を、普段より3〜4割も多く買いだめて、一部地域ではパニックも生じたそうです。
 それで思い出すのが、1973年のいわゆるオイルショック時のトイレットペーパー買占め騒動です。産油国による原油価格の70パーセント引き上げが契機となったわけです。それがなぜ紙に飛び火という事になりますが、ウイキペディアによりますと、当時の中曽根通産大臣が紙節約を呼びかけたからだそうです。まだ若かった私と兄とで車を使い、片っ端からスーパー巡りをした事を覚えています。これがないとトイレでは本当に不便な思いをします。それに対し阪神大震災の時は、トイレそのものが破壊されたり、仮設住宅での需要に応えられずに、深刻な問題を引き起こしました。そして東日本大震災の時、発掘に参加していたので、ガソリンスタンドに長蛇の列が出来、運転者が相当あせっているのを目撃しましたし、スーパーの棚からインスタント食品などが全くなくなっているのも見ました。
 それで研究室ではこうした物品購入の増加理由を調べたところ、停電や断水への備えが48パーセントとあってトップでした。次いで更なる災害時の避難への備え、災害が不安で安心するためなどが続いています。
 要するに災害や飢饉で食糧などのモノが無くなった場合、いのちに関わってくるので、人々は出来るだけ蓄えをして、不安を解消したいという思いがあるようです。聖書でもそうした災害で困った人の例がわりに多く出て来ます。創世41からエジプト王の見た夢とそれを解読したヨセフの話が出て来ます。その時ヨセフは神からお告げを受けています。それで彼は王に対しこう言いました。
 「パロは、国中に監督官を任命するよう行動を起こされ、豊作の七年間に、エジプトの地に、備えをなさいますように。彼らにこれからの豊作の年のすべての食糧を集めさせ、パロの権威のもとに、町々に穀物をたくわえ、保管させるためです。その食糧は、エジプトの国に起こる七年のききんのための、国のたくわえとなさいますように。この地がききんで滅びないためです」(創世41:34−36)。
 この飢饉は実際生じ、全世界に及んだ為、カナンの地にいたヤコブも困って、子どもたちに穀物購入の為、エジプトに行かせました。その後47章まで感動的なドラマが展開されますが、その後です。食物がなければ民は飢え死にします。そこで最初は銀、次に家畜と引き換えに食物を得たのですが、なにせ飢饉は7年間です。人々は全てが尽きた後、最後の手段として自分の農地と自分自身を奴隷として王に捧げたのでした。
 こうした記事を見ますと、目に見える食糧といったモノのたくわえはある程度は必要だと言えますが、やはりモノには限度があって、遂には無くなってしまいます。しかもその後に過酷な試練が待っています。
 その場合もし永遠に朽ちない霊的な糧を天に蓄えられれば安心です。
 「自分の宝を地上にたくわえるのはやめなさい。そこでは虫とさびで、きず物になり、また盗人が穴をあけて盗みます。自分の宝は、天にたくわえなさい。そこでは、虫もさびもつかず、盗人が穴をあけて盗むこともありません」(マタイ6:19−20)。
 聖書という永遠に朽ちないみことばを信じて心に蓄え、それに基づき善行を重ねるなら、それが記録されて天国の貯蔵庫に確実に蓄えられます。