ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

日本の伝統行事かまくら

 2012年2月14日の朝日新聞夕刊では「里の助っ人風船かまくら」という題で、日本の伝統的な「かまくら祭り」と、雪で作る「家」(=雪洞)の新製法を紹介していました。下記画像はhttp://www3.ocn.ne.jp/~ima/kamakura.htmlからお借りしました。

 このかまくら、積雪の多い長野県や秋田県新潟県などで、小正月行事として作られ、雪洞の中に神棚を置いて「水神様」が祭られます。そこでローソクのともしびを立てて、鍋料理も楽しむという事です。
 従来この幸を締めて崩れないようにするには最短でも4日かかったそうで、何とか早く出来ないものかと地元の人々が思案した挙句、雪面に特殊な風船を膨らませて設置し、雪で包んで固めます。あとはその風船の空気を抜いて引き出せばOKです。何と1時間で出来てしまうそうです。
 ウイキペディアによると、この行事は鎌倉時代まで遡るそうですが、定着したのは江戸時代からです。この由来をネットで調べると諸説あって、その主なものは1「竈(かまど)に似た蔵」で「カマドクラ」が「かまくら」に転じたとする説、2水神を祭る「神の座(かむのくら)」が転じたとする説、鎌倉幕府に由来する説などがネットで出て来ます。
 いずれにせよ、中は氷点下何度という寒さですから、そこでの団欒はやはりあつあつの鍋でしょう。私は寒さが苦手だし、水神と聞くと身構えてしまいますが、それは別にしても、雪洞で鍋を味わう事は一度くらい経験してみたいものです。
 実は聖書にも「三大祭り」の一つとして、仮庵(かりいお)の祭りがあります。旧約のレビ記23:34〜43に詳しい規定が出て来ます。
 「イスラエル人に告げて言え。この第七月の十五日には、七日間にわたる主の仮庵の祭りが始まる…」(レビ23:34)。
 この第七月はイスラエルの暦で見れば、勤労の実を畑から取り入れる収穫時期で、その時に「収穫祭」が行なわれます。ではその仮庵とはどういう事でしょうか?まず仮庵の作り方ですが、こちらは雪が降らないのでそれを利用しません。人々はなつめやしや柳の枝などを取って来て、それで仮の小屋を作ります。そしてそこに七日間住みます。その意味が以下に出ています。
 「これは、わたしが、エジプトの国からイスラエル人を連れ出したとき、彼らを仮庵に住まわせたことを、あなたがたの後の世代が知るためである。わたしはあなたがたの神、主である」(レビ23:43)。
 つまりこの仮庵に住むという事は、出エジプトの後イスラエルが荒野を旅した時仮に住んだ事を、主である神がイスラエルの人々やその子孫に銘記させる為であったのです。もっと言うなら、昔イスラエルはエジプトにあって奴隷の生活を強いられていたわけですが、そこから神が救い出されたという事を忘れない為の行事だったわけです。その荒野での彷徨はイスラエルには厳しい試練でしたが、神は数々の恵みをもって彼らを導かれました。
 この祭りは現在のイスラエルでは過ぎ越しの祭り(ペサハ)ほど知られていないかも知れませんが、ヘブル語の「スコット」としてやはり行なわれているようです。ただし余分なスペースのある地域に限られ、素材も木々ではなく普通のテントのようです。
 日本人なら伝統のかまくらから卒業して、例えば第二次世界大戦中に空襲を受け「防空壕」で過した不便さ、戦争の残虐さを忘れないといった形で出来ないものでしょうか?