ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

竜巻と聖書の例

 2012年5月6日の午後、町田の教会の2階でパソコンを操作していた時、突然バリバリとすごい音がして、通りを雹のような白いものが横殴りに飛んで行くのを目撃しました。こんなのは初めてで、すぐ教会の方々から竜巻が生じ、雹が降った事を教えてくれました。
 翌月曜の朝刊は休みで、夕刊を通し初めてその被害状況を知る事になりました。
 最も被害の大きかったのはつくば市のようでした。さらに後の情報から発生した場所は茨城と栃木で、しかもそれは3つの帯がほぼ平行して北東へ向かう進路をとった事が分かりました。2000棟以上の建物が被害を受け、1人が死亡しました。農作物も甚大な被害を受けました。
 この竜巻の起こる仕組みですが、ちょうど京大の鎌田浩毅教授の『次に来る自然災害』という本を読んでいたので、早速その項を見て、竜巻の仕組みを勉強しました。
 鎌田教授は「地面が暖められると上昇気流が発達します。これが上空に達すると、その中に含まれていた水蒸気が水滴となり白い雲となります。積乱雲の誕生です…水蒸気が水滴になると、周囲へ熱を放出します(*潜熱の解放)。放出された熱は、積乱雲の周囲にある空気を暖めます。この結果、暖められた周りの空気も昇りはじめ、上昇気流が強くなる…このときに気流は地球の自転を受けて激しく回転を始め、竜巻が誕生します」と、いつもながら平易に語っています。

 ちなみにつくば市では上空5,500メートルで氷点下約20度、地上は約21度で、差は実に40度となり、強い上昇気流が生じて積乱雲が発達したそうです。
 一見遠く離れた場所での竜巻のように見えましたが、町田市にもその影響が及んだわけで、相当大規模だったようです。米国北西部では毎年のように竜巻が生じていますが、こんな身近な所で発生するとは「予想外」でした。事前の避難は困難で、鎌田教授は屋外にいた場合、出来るだけ鉄筋の建物に避難して欲しいと言っています。
 この竜巻の強度についても、鎌田教授は米国の世界的な気象学者藤田哲也博士の事を紹介しています。ミスター・トルネイドと呼ばれた人です。1998年に亡くなりましたが、博士の考案された藤田スケールは国際的に採用されているそうです(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E7%94%B0%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%AB)参照。今度の竜巻はそのF2かF3か微妙なところだそうです。
 聖書にもこの竜巻の事が出て来ます。「たつまき」とも「つむじ風」とも訳されています。
 「国民は、大水が騒ぐように、騒いでいる。しかし、それをしかると、遠くへ逃げる。山の上で風に吹かれるもみがらのよう、つむじ風の前でうず巻くちりのように、彼らは吹き飛ばされる」(イザヤ17:13)。
 ここに出て来る「つむじ風」はヘブル語スウファーで「烈風」といった感じです。むしろ「渦巻く」と動詞で訳された「ガルガル」が名詞として「竜巻」に近いでしょう。他にもセアラーという、やはり「竜巻」と訳された言葉も登場します(列王第二2:1)。いずれにせよ、「災難がつむじ風のようにあなたがたを襲う」(箴言1:27)とあり、大きな災害になったのは間違いありません。