ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

オオカミの復活

 2012年5月23日の朝日新聞には「オオカミ、独で復活 一時は絶滅、射殺制限し共存へ活動」という題で記事が載っていました。
 日本では1905年にニホンオオカミが捕獲された後、オオカミが確認されていないとの事ですが、欧州では次々と生息が確認されているようです。絶滅したと思われていた国はフランス、スウエーデン、ノルウエー、フィンランド、ドイツなどですが、見事復活しました。その中で一番多い国はフィンランドで、185頭以上だそうですが、あとは100頭以下です。朝日の図で一番多いのはトルコで5000〜7000頭位生息してます。
 この増加には1979年の「ヨーロッパの野生生物と自然環境の保護に関する協定」が功を奏したようです。それで現在29カ国、2万頭が生息しています。

 上記のように日本では私たちの時代オオカミを見る事がありませんが(イヌ科動物なので、狂犬病で絶滅したとの説があります)、怖い動物であるという像は、小さい時に読んだグリム童話集とかイソップ童話集に、大抵子羊などを襲う悪役として登場している事で作られたと思います。
 しかし朝日の記事では、「ドイツでは人間の生活圏と重なっているが、この12年間、オオカミが人間を襲った例はない」とありました。インタヴューを受けたドイツのマグヌス・ベッセル氏によると、むしろ狂犬病にかかったオオカミとの遭遇が危ないとの事でした。左図はウイキペディアより拝借。
 生物多様性という問題を考えると、それほど脅威ではないオオカミの生息は好ましいわけです。シカやイノシシが標的にされているようですが、かえって生態系は豊かになっているとの事です。
 家畜を襲撃するので、畜産家からは憎まれているようですが。
 そこでネットにあったイソップ童話の「狼と羊飼い」(http://www3.ocn.ne.jp/~snowwolf/wolf/fairy/aesop13.htm)を引用させて頂きました。
 「羊飼いが羊の群れを連れていると、その後ろにオオカミがついてきました。しかしオオカミは後をつけてくるだけで、羊を襲う様子が見られません。羊飼いは安心してしまい、『見張りが増えた』程度に考えました。その後羊飼いは町へ行く用事が出来たので、羊をオオカミのところに残して出かけていきました。オオカミは『待ってました』と言わんばかりの勢いで羊の群れを襲いました。帰ってきた羊飼いは羊たちがオオカミにやられているのを見て、『あぁ、何故俺はオオカミなんかに羊を任せたりしたんだ!』と嘆きました」。
 そのように羊飼い、羊、オオカミの話は聖書にも載っています。
 「わたしは、良い牧者です。良い牧者は羊のためにいのちを捨てます。牧者でなく、また、羊の所有者でない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして、逃げて行きます。それで、狼は羊を奪い、また散らすのです」(ヨハネ10:11−12)。
 この場合の「わたし」は勿論救い主イエス・キリストを指しています。羊は一般に未信徒です(キリストの弟子である信徒を指すという解釈もあります)。
 そのキリストが人々の魂を救う為、自ら十字架で御自分のいのちを捨てられました。人々が永遠のいのちの賜物を受ける為です。
 しかし救いを阻もうとする者たちがいます。それが狼ですが、モーセの律法のみを信じる律法学者・パリサイ人らを指すという説と、この世を支配している悪魔を指すという説がありますが、どちらも適用出来ます。
 救い主イエス・キリストは人の魂を救うだけでなく、その敵からも守って下さる方です。