ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

グレゴリー・ヤッコ米原子力規制委員会(NRC)委員長辞任表明

 この記事はワシントンタイムズサイト(http://www.washingtontimes.com/news/2012/may/21/nuclear-chief-says-he-wont-seek-new-term/)とハフポストサイト(http://www.huffingtonpost.com/2012/05/21/gregory-jaczko-resigns-nrc-nuclear-regulatory-commission_n_1531805.html)で見つけました。遅れて朝日新聞でも報じています。いずれも5月21日の記事です。朝日は翌日の報道となっています。
 グレゴリー・ヤッコ氏は1970年ペンシルベニア州生まれで、ニューヨークで育ち、コーネル大学で物理学と哲学を学びました。後に米民主党のハリー・レイド上院議員の科学顧問として仕え、早くから原発の安全策に取り組み、2005年原子力規制委員会に入り、2009年オバマ大統領の要請でその委員長となりました。この委員会は5人の委員で構成され、ヤッコ氏だけが民主党系で、後の4人は全て共和党系かそれに近いと思われます。

 ハリー・レイド議員は核廃棄物をネヴァダ州ユッカ山に貯蔵する事には猛烈に反対し、オバマ大統領の決断に貢献した人物として知られています。
 既に私はブログで、孤立しているヤッコ委員長を守りましょうという訴えをしました(http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20111225/1324813329)。
 福島原発の国際評価尺度を7にしたのも、ヤッコ氏の慧眼だと思っていますが、そう評価しない田中宇という人のサイトも見つけましたので(http://tanakanews.com/110416japan.php)皆様それぞれ妥当かどうか判断してみて下さい。
 ヤッコ氏が福島原発の教訓を踏まえた米国での原発規制論議に激しく抵抗し、委員長の座から引きずり降ろそうとしたのが、元東電顧問のビル・マグウッドという人物です。彼はヤッコ氏が女性に対する虐待的な態度をとったと個人攻撃しています。福島原子力村の風潮に染まった卑劣な人物だと思われます。
  朝日の報道では「他の4人の委員が…ヤッコ氏の運営手法を批判する書簡をホワイトハウスに送り、米議会が調査に乗り出す事態になっていた」とあります。
 その一人、共和党所属の原子力規制委員会委員であるクリスティンL・スヴィニッキという独身の女性も、ヤッコ氏の辞任決意に追い込んでいます。共和党議員はホワイトハウスが彼女を速やかに再任しようとしていない事を非難しています。 
 勿論ヤッコ氏は訴えは事実ではないと否定しています。ただ原子力規制委員会東芝子会社の新型原子炉を採用した南部ジョージア州原発建設計画を認可しました。スリーマイル島事故より34年ぶりの事でしたが、ヤッコ氏はこの決定でも1対4で押し切られました。そんな状態は原発推進者が4人も占めている現状で変えるのは不可能とみたのかも知れません。少数派の意見が反映されず、多数派で押し切られる事態、ここでも真の民主主義とは何かが問われています。
 聖書には次のようなみことばがあります。
 「相談しなければどんな計画も挫折する。参議が多ければ実現する」(箴言15:22)。
 「相談して計画を整え、すぐれた指揮のもとに戦いを交えよ」(箴言20:18)。
 米原子力規制委員会は、もはやこのやり方が通用しないようです。そしてヤッコ委員長の後任に原発推進派の人が入ったら、もうその流れを止める事は出来ず、盲従する日本も福島の犠牲の上にその政策を強行してゆくでしょう。勿論そうした政策は神のみこころではありません。なおこの記事の下書きを書いた後、オバマ大統領は新たに反原発派のアリソン・マクファーレン氏を委員として指名しました。