ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

二兎を追った数土NHK経営委員長の辞任

 東京電力は今原発事故処理の途上にあってその経営が大変な為、社外取締役のなり手がなかなか居らず、NHKの経営委員長である数土(すど)文夫氏に白羽の矢を立てました。
それは良いにしても、数土氏は東電との兼職を条件に承諾していたようです。

 数土氏は川崎製鉄社長、関連会社を統合して創立したジェイエフイーホールディングスの社長を経て、NHKの経営委員長になりました。
 その数土氏が兼職に意欲を示していた理由は、ネットの読売新聞情報によると、放送法ではNHKと利害関係が生じる恐れのある企業役員と経営委員の兼職を禁じていても、電力会社は対象外だからだそうです。兼務が可能だそうです。何だか変です。
 また日経新聞サイトでは、NHKが東電の社債を約132億円も保有している事を報じており、この非営利法人がそれを「資産運用」している事自体がおかしい感じです。
 そして数土氏の現在の年間報酬は3192万円ですが、東電の社外取締役となった場合の報酬はゼロなのだそうです。それも解せない感じです。
その数土氏が急遽NHK経営委員長の座を蹴って、無報酬の東電へ火中の栗を拾いに行く決断をしました。朝日によれば数土氏は「東電が何かの条件で止まるという事になったら、破滅的、悲惨的な状況になる」と述べています。
 東電の原発事故以後明るみに出たのは、その贅沢な資金が政府や学者等々に多くばら撒かれ、批判的な発言を封じて来た事でしょう。
 するとどうですか。東電社外取締役就任を承諾した場合、全く数土氏の手に巨額の報酬が渡らないと考えるほうが不自然になって来ます。NHKとの兼職なら、当然その報道では東電寄りになるだろうという事は、誰でも予測する事が出来ます。実際各新聞者の社説でも、NHKの公平性が損なわれる事を危惧していました。
 私が今テレビを持っておらず、見ていないのは、公平性を謳ったNHKの報道内容に偽りがある事を感じたからです。ニュースでも政府発表のものはそのまま無批判に報道するし、年末の紅白歌合戦も悪ふざけの印象ばかりで、偽善者ぶったところばかり目立つからです(*これは私個人の印象です。視聴者の方々を裁く意図などありません)。
 「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺がありますが、聖書でも同じです。二心の者は神に嫌われます。
 「あなたがたが主の杯を飲んだうえ、さらに悪霊の杯を飲むことは、できないことです。主の食卓にあずかったうえ、さらに悪霊の食卓にあずかることはできないことです」(コリント第一10:21)。
 「しもべは、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、または一方を重んじて他方を軽んじたりするからです。あなたがたは、神にも仕え、また富にも仕えるということはできません」(ルカ16:13)。
 数土氏は、そして野田政権は、兼職すればどんな反響を呼ぶか全く考えなかったのでしょうか?ならば傲慢で悲惨な原発被災者たちの事を全然顧みない東電幹部と全く同じ体質ではありませんか。