ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

サン・オノフレ原発をどうするのか

 2012年8月22日のロサンゼルスタイムズ電子版(http://www.latimes.com/news/local/la-me-0823-san-onofre-20120823,0,3003032.story)に、「もしサン・オノフレ原発が再起動しても、誰が(経費を)支払うのか」といった題で記事がありました。
 サン・オノフレ原発は、カリフォルニア州サンディエゴの近くにあります。

 この近くには有名なサン・アンドレアス断層という有名な横ずれ断層が長く走っています。南東から北西まで1300キロも続いています。そこは陸側の北米プレートが南東に向かって動き、海側の太平洋プレートが北西に向かって動いていますから、沈み込みではなく横ずれです。これが頻繁に動いて地震を起こしています。
 近いところでは2012年4月に関連すると思われる断層が原発近くで動き、2011年11月には別の州の作業による停電がこの地域にまで及び、大停電により、緊急に原子炉2基が停止しています。海にも近いので、東日本大震災級の大津波が来たら原発もやられてしまうでしょう。

 実はこのサン・オノフレ原発は、2012年1月に3号機の蒸気発生器から放射能を含む水漏れが生じ、2月にも2号機に異常な摩耗が多く見つかり、米原子力規制委員会は3月、原因が分かるまで、この2、3号機の運転を中止させました。この蒸気発生器はいずれも日本の三菱重工業が作ったものです。
 結局事故が明るみに出てから7か月経過しますが、これまで異常な摩耗は1万5千か所にも及び、その蒸気発生器の交換はほぼ不可能な状態です。事業者はサザン・カリフォルニア・エジソン社です。そこでは2つの原子炉のうち2号機だけでも再開させたい意向ですが、3号機は絶望的です。
 カリフォルニア州にはもう1つディアブロ原発というのが存在し、この2つの原発で電力源として16パーセントを占めていますが、もしこの夏に再稼働が出来ないと、カリフォルニア州南部では深刻な電力不足になると想定されています(*実際にはそんなニュースは入っていません)。
 ロサンゼルスタイムズが論じているのは、とにかくエジソン社がこれまで稼働中止で1億1千7百万ドルも費やして来た事と、検査及び修理で6月だけでも4千8百万ドルもかかってしまったという、コストの問題です。たとえ3号機を修理しようにも、どんどん費用が膨らみ、どこがその費用を負担出来るのか全く不明のままです。最大の蒸気発生器問題ですが、2年ほど前の交換では、7億7千1百万ドルもかかったそうです。
 蒸気発生器の異常な摩耗は三菱の設計ミスが大きいのでしょうが、放射能による劣化だってゼロとは言えないでしょう。またサン・アンドレアス断層上のパークフィールドの記録を見ると、ほぼ22年周期でマグニチュード6クラスの地震が起きており、最近はそれより弱かったけれど、2004年に生じています。こうした地震による配管の亀裂、溶接部の損傷が絶対起きていないという保証もないでしょう。
 そして科学者たちの予測では、カリフォルニア州南部で、過去300年地震が生じていないので、その歪みが大きく、逆に巨大地震が生じ、サンディエゴで大きな被害が出るという事だそうですから、当然サン・オノフレ原発破局的な大事故になる可能性があると言えるでしょう。原発廃止の声も大きくなっています。
 「あなたがたの心が、放蕩や深酒やこの世の煩いのために沈み込んでいるところに、その日がわなのように、突然あなたがたに臨むことのないように、よく気をつけていなさい」(ルカ21:34)。
 サン・オノフレ原発だけでなく、日本の福島原発でさえ、いつまた大爆発を起こし、日本中を恐怖に陥れるか分からない時代になりました。常日頃そうした事への備えが極めて大切になってきたと言えるでしょう。