ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

「試されていない」原子炉がプルトニウム廃棄物を燃やすのに使われるかも知れない

 2012年8月22日の英国インデペンデントサイトでは、上記の題で記事が書かれていました(http://www.independent.co.uk/news/science/untested-nuclear-reactors-may-be-used-to-burn-up-plutonium-waste-8061660.html)。
 英国の北西部、アイリッシュ海に臨む地にセラフィールドという有名な核燃料再処理工場群があります。創業は古く1950年代にまで遡ります。

 そこにソープ再処理工場というものが存在し、原子炉からの使用済核燃料を96パーセントのウランと1パーセントのプルトニウムに再処理し分離した後、MOX燃料(モックス燃料=ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)として再利用する為の処理施設です。勿論これまで何度も放射能漏れ事故などを起こしていますが、2005年に漏洩した溶液は20トンのウランと160キロのプルトニウムを含んでいたものと推定され、大事故となりました。
 ここがなぜ問題となるかと言いますと、とりわけ日本からの再処理依頼が多く、世界のおよそ4分の1を占めていた事が挙げられます。
 ウイキぺディアの情報では、そこでは浜岡原発の使用済み核燃料を加工していましたが、管元首相の指示で全面停止になった事に伴ない、その存続が危うくなっていました。
 またセラフィールドでは高レベル放射性廃棄物のガラス固化体が青森県六ヶ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに搬入されています。ちなみに貯蔵能力は2,880本までと言われ、2012年段階で累計1,338本が貯蔵されていて、その冷却を待っています。その後最終処分(地層処分)場に埋葬される予定ですが、その場所すらまだ全く決まっていません。
 インデペンデントサイトによると、セラフィールドでは今ツインの核高速増殖炉の建設が検討されており、電力を起こす為の燃料として、プルトニウムを直接燃やして処理する「革命的な施設」となるそうです。
 それはこれまでセラフィールドを管理して来た原子力廃止措置機関(NDA)が、プルトニウム処理の為に考えを変えUターンしたからです。
 そうした提案の背後には「日立GEニュークリア・エナジー株式会社」の存在があります。プリズム (Power Reactor Innovative Small Modular)と呼ばれる第4世代の原発で、やはり液化ナトリウムを冷却材として使用する上記の高速増殖炉です。

 これまでの高速増殖炉は、燃料としてMOXを使って燃やし、その中のウラン238が作り出すプルトニウムを増殖させ、再処理場で回収して再利用するものでした。しかそれはしもんじゅを始め世界中で頓挫しています。
 日立GEはこれまで30年間米国の実験施設でうまくいっているので、是非とも英国に売り込みたいとの事です。
 しかし専門家たちは、まだ時期早々と言っていますが、当然の事でしょう。
 英国がこの新型高速増殖炉を使用したいという事の裏には、やはり上記したように、プルトニウムの一杯余っている日本との関係を深めたいという意図があるのでしょう。
 福島であれだけの大事故があったのに、なお懲りない日立GEなどの会社やフランスのアレバ社などは、とにかくしゃにむに危ない高速増殖炉を作り、死の商人になろうとしています。
 「望みがかなえられるのはここちよい。愚かな者は悪から離れることを忌みきらう」(箴言13:19)。
 この解釈はいろいろありますが、悪者の望みがかなえられるのは心地よいから、その悪から離れられないという事も言えます。まさに日立GEなどはそれが実現する事を望んでいます。右図はウイキぺディア英語版から。