ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

有機農業在来型農業

 2012年9月4日のニューヨークタイムズ電子版を読んでいたら、「スタンフォードの科学者たちは、有機の肉や農産物の利点に疑問を投げ掛けている」という題で、ケネス・チャン記者が論文を紹介していました。(http://www.nytimes.com/2012/09/04/science/earth/study-questions-advantages-of-organic-meat-and-produce.html
 それによりますと、スタンフォード大学の科学者たちは40年間にわたり、有機食品と在来型の食品の比較研究を行い、有機と名札に書かれた果物や野菜は、平均すると在来型のもの(相当安い)に比べ、たいして栄養価が高いわけではないと結論付けました。また有機のものが危険な大腸菌のような危険な細菌に汚染されていないわけでもなさそうだったとの事です。さらに有機栽培肉には明確な健康上の利点が見つからなかったとも言っています。有機の鳥や豚肉には抗生物質耐性菌の汚染もほとんどなかったのに。
 研究者たちは在来型の果物や野菜には確かに殺虫剤の残留物が余計にあったものの、それでも許容される安全性の範囲内であったと言っています。
 研究者の一人アナ・ブラバタ博士は、有機食品のほうがすぐれているという考え方を支持していただけに、かなり驚いてしまったと言っています。
 ただ有機のミルクにはオメガ3脂肪酸が多く含まれていて、心臓の為には益と考えられています。他にも有機栽培のものにはリンが多いとかフェノールが豊富だという事も分かりました。しかしそうしたデータは試料の数が少ないので、結果については十分な注意を払い解釈すべきだとドラバタ博士は言っています。
 もう一つ、殺虫剤を使ったみずみずしい桃の成長では、あまり熟していない有機のものより、ビタミンが豊富だったとの事です。
 この論文について9月4日タイム雑誌電子版では、有機食品は、収穫の増大の為、人工殺虫剤や大量の抗生物質や成長ホルモンに頼っていないので、有機肥料と相まって良く育つし、家畜も広い所で育てているので、比較的健全で、もっと栄養分の多いものになるのに寄与しているのではないかと疑問を投げかけています。そして消費者もそのあたりを理解し、少々高くても(約2倍)購入していると言っています。
画像はhttp://www.keihin-park.com/SHOP/so-jas.htmlから拝借。

 念の為サイエンスデイリサイトも参照しましたが、スタンフォード大学研究者たちと同じ意見でした。日本語論文紹介は、(http://www.linkdediet.org/hn/modules/weblogD3/details.php?blog_id=2274)で見られます。
 私がスタンフォード大学の研究成果に頭をかしげるのは、かつて茨城で徹底した有機栽培を行なってみて、出来立てのきゅうりやナス、オクラなどが何よりおいしく感じられたからです。でも意外に錯覚で、人工的なものが加わっていない分、安心感を持っただけなのかなという疑問も多少抱きました。
 聖書地では勿論有機による麦の栽培や、家畜の養育でしたし、場所がら石灰などの土壌中和の役割を果たすものが多かったので、飢饉などがなければ、全て順調な収穫が得られたと思います。
 ルツ記には有名な落穂拾いの場面があります。
 「それで、彼女はボアズのところの若い女たちのそばを離れないで、大麦の刈り入れと小麦の刈り入れの終わるまで、落ち穂を拾い集めた。こうして、彼女はしゅうとめと暮らした」(ルツ2:23)。
 小麦も大麦も大収穫で、ルツはその落穂をいっぱい拾う事が出来ました。
 ブログ仲間でも有機栽培を徹底しておられるemerarudさんや、家庭菜園で実践しておられるiireiさんなど、スタンフォード大学の研究結果について反論がありましたら、是非お聞かせ下さい。