ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

スラグについて

 2012年9月3日の朝日新聞に製鉄の副産物としての「『スラグ』存在感」という題の記事がありました。
 スラグというのは、鉄を作る時に出る副産物です。ネットで詳しく見ますと、「鉱石から金属を還元・精錬する際などに、特定の成分が溶融・分離してできたものである」とありました。そして製鉄の過程で何と石灰石が必要不可欠な副原料である事も知りました。鉄鉱石の製錬ではシリカ(SiO2)など鉄以外の成分が生まれますが、それが石灰(CaO)と溶融・結合してスラグとなります。

 写真は鉄鋼スラグを配合した再生砕石。http://www.nisshinkogyo.com/business/slag/index.htmlから借用。
 実は聖書の創世記を見ますと、罪を犯し楽園を追放された人々の子孫たちの中に、既に鍛治を行う職人がいた事が出ています。
 「ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。彼は青銅と鉄のあらゆる用具の鍛冶屋であった」(創世4:22)。
 鍛冶屋がいれば当然製鉄の技術もあったに違いありません。
 ところで聖書の神は罪を犯し役に立たなくなった人々についてこう言われます。
 「人の子よ。イスラエルの家はわたしにとってかなかすとなった…」(エゼキエル22:18)
 そのように昔は製鉄の過程で出る金かす(スラグ)は、不要なものとして捨てられていたのかもしれません。ちなみにヘブル語では金かすはスーグで、「取り除く事」という意味があります。
 でも憐れみ深い神は、そのような金かすに近いような人間でも、再度炉に投じて、余分なものを取り除き、ご自分の用の為の器として下さいます。
 「銀から、かなかすを除け。そうすれば、練られて良い器ができる」(箴言25:4)。
 ところが私が新聞を見てびっくりしたのは、てっきり捨てられるばかりになっていたと考えていたスラグが、リサイクル資材として活用が模索されているという事でした。実際大手鉄鋼各社はいろいろ工夫して作り、実用化されているものもあります。
 例えばIFEスチールという会社では、「緑化マウンド」といって、防潮堤としても機能する丘を作り、その中に鉄鋼スラグを敷き詰めています。
 その写真はhttp://www.jfe-steel.co.jp/release/2009/06/090625.htmlを参照。防潮堤などにも使われています。
 道路舗装用としてはhttp://www.nsc.co.jp/product/kind/slag/road-slag.htmlを参照。
 こうしたものが環境破壊に繋がらない限りは、望ましい製品となるかも知れません。