ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

高レベル放射性廃棄物の地上処分?

 私は最近精力的に反原発の本を出している小出裕章京大助教の「ファン」として、欠かさずその著作を読んでいます。
 その近著『この国は原発事故から何を学んだのか』からも多くの事を学びましたが、特に注目したのが、高レベル放射性廃棄物の処分方法の一つ「乾式キャスク貯蔵施設」です。
 これまで私たちに知らされているのは、今のところ「地層処分」だけです。ところが小出氏の本を読むと、上記の施設が紹介されており、元になっているのが「日本原子力発電株式会社」のホームページでした(http://www.japc.co.jp/project/cycle/drycask01.html)。
 そこにこの施設の図が載っています。このホームページから借用。

 そしてこの施設の説明として、「原子炉で発電に使用した後の使用済燃料は、一定期間発電所燃料貯蔵プールに貯蔵されます。その後、乾式キャスクに入れられ、乾式キャスク貯蔵施設に移送されます。そこで、さらに一定期間貯蔵後、乾式キャスク貯蔵施設より、一旦発電所プールへ戻され、輸送用キャスクに移し替えられた後に、東海港から日本原燃(株)の六ヶ所再処理工場等へと輸送されます」とありました。
 そしてこのホームページにはその乾式キャスクの図も掲載されています。

 その説明は「乾式キャスク貯蔵とは、使用済燃料を熱伝達に優れ、不活性ガスであるヘリウムガスとともに頑丈な金属製の乾式キャスクに封じ込め、貯蔵する方式です。乾式キャスクの蓋は、一時蓋と二次蓋からなる二重構造になっており、それぞれに密閉性を高めるため耐久性に優れた金属シールがあり、二重蓋間をヘリウムガスで加圧し、圧力を常時監視できる構造となっています」とあります。キャスクをコトバンクで調べますと、「使用済み核燃料などの高レベルの放射性物質を収容し、貯蔵・運搬する容器」となっています。
 小出氏は地震被害を想定し、当然地下に埋める方法に反対していますが、この乾式キャスク貯蔵施設は、地下式と異なり地上で管理するものと認識しているようです。それも危険性はあるのですが、地下式よりはましという捉え方です。
 そこで問題です。この施設のキャスクは地上で永続的に管理するものと私には読めたのですが、日本原子力発電では、上記の説明の如く、最終的には「日本原燃(株)の六ヶ所再処理工場等へと輸送されます」と言っています。結局このキャスクは六ヶ所再処理工場で再利用になるのか、地下に埋めるのかという事になりそうで、小出氏の本の記述とニュアンスが異なります。
 原電のホームページは2009年3月現在と記載されていて、原発事故以前のものです。それがちっとも喧伝されていません。
 とするとどうでしょう。原電の施設は何か欠陥が生じて、積極的に宣伝したくないのかという疑問が生じます。また小出氏は六ヶ所村まで考慮に入れ、そこに地下式でなく地上の処理施設が出来たら有効と提言しているのかという事です。
 私にはちょっと判断がつかないので、どなたか教えて下さい。
 「 しもべは、ふたりの主人に仕えることはできません。一方を憎んで他方を愛したり、または一方を重んじて他方を軽んじたりするからです…」(ルカ16:13)。
 日本原子力発電は、現在どちらを重んじているのでしょうか?