ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

大飯原発―稼働継続は無責任だ-朝日社説

 2012年10月13日の朝日新聞では、上記の題で社説を掲載していました。消費税値上げの頃は、野田政権を支持するような社説を盛んに掲げて、大いに失望を買った朝日が、ここに来てかなり反原発の立場をとるようになって来ています。
 国民の大多数が再稼働に反対した大飯原発ですが、夏の電力供給が足りなくなるという関西電力などの恫喝がたぶん一番大きな理由で、「国民生活を守る為」野田首相が独断的に再開したと、私は解釈しています。その間の様々な動きを逐一追ってゆくと際限がありません。しかし既に夏のピーク時の電力がまかなえた事で、この問題は解消しています。
 次は安全性の問題です。2011年6月8日に大飯3,4号機の再稼働を宣言したわけですが、それはあくまで暫定的なものでした。なぜなら当時まだその審査をする原子力規制庁が発足していない段階だったからです。
 その安全の如何を論議している過程で、9月19日まず規制委員会が発足し、次いで事務方の規制庁も同時に発足しました。その直後の26日規制委員会は大飯原発の下を通る断層の調査を命じており、その安全性確認の調査が目前です。
 ですから朝日社説は冒頭で、「暫定的な安全基準で7月に再稼働した関西電力大飯原発3、4号機が、夏の節電期間を過ぎても稼働し続けている」と述べた上で、力点を電力供給から安全性の問題に移しています。
 ゆえに「敷地内の断層が、活断層である可能性が指摘されている。断層は2、3号機の間を走り、非常用取水路を横切っている。規制委は近く現地調査する予定で、田中俊一委員長は活断層であれば運転を止めるという」と報じています。
 しかし「暫定」という言葉は「確定するまでの間、一時的にそうしておくさま」(コトバンク)であり、活断層であるかどうかが確定していないので、朝日社説は「矛盾した対応」と明確に述べています。それで題にあるように稼働を継続させるのは「無責任」という事になります。

 この断層(特に左図のF6)が活断層である可能性を指摘したのが、東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)です。(しかしおそらく調査団の主体は「地震学」の専門家でしょう。渡辺教授はそれでは不十分と言っています。稼働と掘削を並行して行うのは、その不十分さも織り込み済みで、しゃにむに運転を続けようという意図が透けて見えます。田中委員長の言う運転を止めるという事はあり得ない筈です。その後渡辺教授は調査団に加わりました)。
 野田政権は国民の前に誓った事を実行しなければなりません。
 「神に誓願を立てるときには、それを果たすのを遅らせてはならない。神は愚かな者を喜ばないからだ。誓ったことは果たせ」(伝道5:4)。
 これは神の言われた事で、暫定措置をずるずる遅らせ、なし崩しに再稼働を続行させようとする野田政権は「愚者集団」と言われても仕方がありません。神を畏れない日本では、言葉の重さなど無きに等しいです。