ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

拡大する軍事予算

 2012年10月10日のタイム誌では、上記の題で核兵器や関連するプログラムの為に、次期10年間に6,400億ドルも使う事が決まっている事を伝えていました。大多数の人々がこうした将来への予算額を知しませんでした。アメリカの安保・平和分野寄付金財団プラウシェア・ファンドが報告を纏めました。
 米国は現在こうした計画の為に毎年560億ドルも費やしており、世界で最も強力な核戦力を所持している事になります。これはロシアを除き、他の全ての国々の武器庫を凌駕しています。
 タイム誌記者は最新型に改良したB52爆撃機に搭乗しました。それは1961年に作られたものでありながら、よく手入れがされており、長距離爆撃機としては最上のものでしょう。勿論通常兵器と核兵器の交換がすぐ出来ますが、泣きどころは、イラクやアフガンへ核兵器を何十発も落とすわけにゆかない事です。しかし次期5か年計画では63億ドルが予算としてつき、それには核つき巡航ミサイルも配備されます。

 現在米国は戦略ミサイル攻撃力を持っています。それは戦略爆撃機、大陸間弾道弾、潜水艦発射弾道弾の三つから成っています。しかしそれらはもはや時代遅れで意味をなさないと主張する人々がいます。でも冷戦が終わって20年も経過し、核兵器の事を考える人が少なくなっているのに、依然としてソ連邦が自分たちを脅していると考えている人もいます。 
 空軍では70億ドルを費やしてミニットマン3型の現代化を進めています。それは大陸間弾道ミサイルの事で、水素爆弾を30分で世界中を駆け巡り、フットボール上の規模の所に落とす事が出来ます。右図。

 海軍では世界で最も現代化された核装備の弾道ミサイルを備えた潜水艦を所持しています。しかしそれは寿命が尽きるまで3500億ドルも費やす事になります。
 米国経済危機の為通常兵器の費用は削減されていますが、核兵器の分解修理費用は歴史的に見ても最も高くなっています。さらに原子炉の為の数十億ドルもするプルトニウム燃料施設も作らなければなりません。核物質貯蔵の安全の為にも、また予想外の事故の為にも費用がかかります。
 この受け入れがたい出費をどうすべきか、先行き不透明です。
 しかし2012年10月14日の朝日新聞によると、米国では選挙戦たけなわで、ノーベル平和賞を受けたオバマ大統領の「核兵器のない世界を目指す」という標語は、積極的に掲げられていません。ロムニー候補が「十分な核戦力を維持するべきだ」と主張し、オバマ大統領の弱腰を非難しているからです。オバマ民主党でも、軍事費削減に反対している人々が多くいます。
 こんな状況ですから、核兵器原発廃止を求める私たち日本人は、米国の政策に翻弄され続けています。
 一体米国という宗教国は、「そのとき、イエスは彼に言われた。「剣をもとに納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます」(マタイ26:52)をどう考えているのでしょうか。軍事費を段階的に削減し、もっと「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタイ5:9)という事を真剣に求めるべきではないですか。