ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ハリケーンサンディによる米国原発被害

 2012年10月28日のニューヨークタイムズは、「原子炉はハリケーンサンディを待ち受けている」といった題の記事を載せていました。ハリケーンの通過する東海岸地帯にはおよそ20もの原子炉がありますが、原子力規制委員会事務所の或る女性スポークスマンは、「それらはハリケーンやそれに伴う強風や高波を含む自然現象に、全て持ちこたえられるよう設計されている」と言っていました。しかし結果はどうだったでしょうか?
 10月30日のロイター通信サイト(http://www.reuters.com/article/2012/10/30/us-storm-sandy-exelon-oystercreek-idUSBRE89T08F20121030)では、「サンディは原子力発電所を削減する=一番古い発電所を警戒態勢に」といった題の記事がありました。
 ハリケーンサンディは6原発を減速又は停止処分にさせました。しかし国の最も古い原子力施設(ニュージャージー州オイスタークリーク原子力発電所)は、稀な警戒態勢を布告しました。かぎとなる冷却系を危険に追いやるほどの高い洪水が押し寄せて来たからです。これはエクセロン社の作った43年になる発電所で、冷却系が働かなくなったら、消防ホースからの水を使って使用済み燃料プールの冷却を行うつもりでいました。洪水で水位は通常より6.5フィートまで上昇した時警戒態勢が発令され、最大7.4フィートまで達しました。その後水は引いていますが、福島事故の教訓があり、警戒態勢はなお続いています。ただこの発電所は燃料交換の為運転を停止していました。写真左

 次にロイター通信は、運転中の3基の原発が一時停止した事を報じています。
 まず第一にニューヨーク州にあるエンタジー社のインディアンポイント原発3号機の一部施設の稼働を止めました。ハリケーンによる外部配電網の揺れが原因のようです。写真右

 第二に同じ州のナインマイルポイント原発1号機(コンステレーション・ニュークリア・エナジー・グループ)の稼働を止めました。これもハリケーンによる外部配電網の不具合が原因と見られています。写真下

 第三にニュージャージー州セーラム原発1号機(パブリック・サービス・エンタープライズ・グループ)は、川の水位上昇によって冷却用ポンプ(復水器)が喪失した為、手動停止させました。写真左下
 他にも複数の原発が出力を低下させています。結局稼働中の3原発、稼働停止中の1原発が、ハリケーンサンディの影響で、緊急停止させられた事になります。

 福島では地震及び津波という待機不可能な災害で原発の大事故が発生しました。米国のハリケーンは、進路は想定内で待機する事が出来ましたが、それでもこの記録的な大災害で、原発が止まってしまいました。もしハリケーンでなく、地震だったらどうだったでしょうか。ニューヨークという大都市の壊滅を招く事もあり得たと思われます。
 聖書でも予期出来ぬ災害の事は幾つか箇所があります。それには人間による「罪の行為」が原因になっている事が多いです。福島原発災害が人為的であったように。
 「それゆえ、災害は突然やって来て、彼はたちまち滅ぼされ、いやされることはない」(箴言6:15)。
 原発という人間の手に負えないものをあえて稼働させようとすると、それによって人間は大災害を引き起こし自らも滅ぶという事でしょう。