ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

タバコを吸う人は平均寿命が実に8〜10年短い

 2012年10月25日のオックスフォード大学及びイギリス医師会雑誌のサイトでは、喫煙者の寿命がこれまで4年ほど非喫煙者より短いという定説を覆し、実に10年も短くなる事を報じていました。これは日本の放射線影響研究所と、オックスフォード大学の研究チームによる長い疫学調査の結果です。
http://www.ox.ac.uk/media/news_stories/2009/090918_3.html
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2012-10/bmj-st1102412.php

 オックスフォード大学のサイトでの題は「喫煙と心臓病のリスクは寿命を10年も縮める」というもの(2009年9月18日付で更新なし?)でしたが、イギリス医師会雑誌のサイトでは「日本では喫煙者は平均寿命を、従来考えられていた4年ではなく、10年も落とすことになる、と専門家は警告している」といった題でした。内容はほぼ同じです。
 そしてそれを受けて26日の朝日新聞夕刊でも、「喫煙者寿命10年短い」という見出しで、後者の研究内容を紹介していました。
 それで主としてイギリス医師会雑誌サイトの論文を見て行きます。上記の題はどきっとさせられますが、副題として「なるべく35歳よりかなり前に喫煙を止めれば、危険の多くは避けられる」とありました。
 以前の研究では日本の喫煙は英米に比べ、平均寿命を僅か数年減らすだけという結果でした。しかし今回のオックスフォード大と日本による新しい報告によると、1950年に広島や長崎で生きていた日本人の大きな集団を調査した結果では、原爆による放射線被ばくの影響はなく、その年代以後の新たな喫煙情報が分析されました。対象者は69,000人で、現在平均23年間追跡調査されています。
 それによりますと、喫煙を始めた年齢が若ければ若いほど、その後の生活でリスクがますます高まるという、私たちも経験的に知っている結果が、疫学的に立証されました。
 すなわち日本人で比較的最近生まれた人(1920〜45年)は、英米と同じくだいたい20歳以前にタバコを吸い始めていますが、平均寿命をほぼ10年近く喪失しています。それは生涯喫煙しなかった人々の死亡率の2倍以上でした。女性でもほぼ同じ結果でした。
 イギリス医師会雑誌サイトでの公表は短いので、あとは朝日の記事から補足しますと、先の1920〜45年生まれの人で、20歳以前に喫煙を始めた人の72パーセントは70歳まで生きたそうですが、生涯タバコを吸わなかった人の72パーセントは78歳まで生きたそうです。78−70=8年も寿命が縮まった事になります。女性の場合はもっと成績が悪く10年寿命が縮まっています。
 これまで1920年以前に生まれた人々も対象とされていたので、喫煙の影響が過小評価されていましたが、今回日本人は英米と平均余命で差がないという結果になりました。
 オックスフォード大学の結果を少し紹介しますと、50歳からの中年世代で喫煙する人で、高血圧、高コレステロールの症状がある場合、10〜15年も平均余命が短くなります。1970年当時40〜69歳だった公務員19,000人を追跡調査すると、喫煙している50歳の人は74歳まで生存可能ですが、非喫煙者の場合実に83歳まで生きられるという結果になりました。
 これらを見ても、数年(4年)でなく、10年も余命が短くなるというのは、喫煙者にとっては穏やかでないでしょう。健康で喫煙せず80歳まで元気で生きられた事を想像してみて下さい。
 「命令を守る者は自分のいのちを保ち、自分の道をさげすむ者は死ぬ」(箴言19:16)。