聖墳墓教会水道料金に関して銀行預金口座が凍結される
2012年11月2日のイスラエル「ハー・アーレツ」サイトに、AP通信からの上記の題の記事が載っていました。
出だしは、「教会(イエス・キリストが十字架刑に処せられたと言われている場所に建っています)の銀行口座が、イスラエルの水道会社との間の積年の紛争の結果として凍結されました」というものです。或る聖職者のコメントです。またその措置に抗議して、教会の門戸も1日閉鎖する事を考慮中との事です。
この聖墳墓教会は主としてギリシャ正教会が管理しており、キリスト教徒にとって最大の巡礼地となっています。
この教会の水道料金は、オスマン帝国時代(1299年 – 1922年)から例外的に免除されていて、1967年第三次中東戦争勃発で、イスラエルがこの旧市街を占領した後も、エルサレム市は免除という慣例を継続して来たそうです。しかし1990年代に設立された水道会社が、最近突然水道料金を請求し始めたそうです。その額は過去の未払い分水道料金に利子を加えて、およそ900万シェケル(古代イスラエルは重さの単位として使用しました。現在新シェケルは通貨単位で、この8月現在で1新シェケル=19.57円だそうです)になります。これは約1億8,500万円にものぼります。
教会の長老たちが驚いた事に、その口座は2週間前に閉鎖された為、500人ほどの聖職者(司祭や修道士)たちに支払う俸給、2,000人ほどの教師たちに支払う給与、さらに教会が運営している30を越えるキリスト教学校(パレスチナ地域やヨルダンで展開)の運営費が払えなくなりました。
イスラエル観光局はその問題が教会とエルサレム市との間のものと言っていますが、その場所の重要性に鑑みて、仲介役を買おうとしています。
どうしてこんな問題が突然浮上して来たのでしょうか?私にはどうもユダヤ教徒たちの嫌がらせが背後にあるように感じられます。彼らにとってイエス・キリストは旧約聖書で預言されていたメシヤ=救い主ではないからです。イスラエルとパレスチナとの戦いには、当然ユダヤ教徒とキリスト教徒との不和も含まれています。
「神である主の霊が、わたし(=キリスト)の上にある。【主】はわたしに油をそそぎ(ヘブル語マーシャフから上記メシヤが派生)、貧しい者に良い知らせを伝え、心の傷ついた者をいやすために、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、囚人には釈放を告げ」(イザヤ61:1)。
イスラエルがこのメシヤを認めるまでは、平和ではなく戦争がずっと続くはずです。これは聖書の預言です。