ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

パレスチナ自治区であるガザでの停戦が成立

 聖書を研究している者として、イスラエルとその周辺諸国の情勢は目が離せません。
 イスラエルパレスチナの問題、歴史的には聖書まで遡るので、極めて複雑であり、今後の預言もされていて、慎重に見極める必要があると思っています。
 今度のイスラエルと、ガザ(住民およそ200万)を実質支配していると言ってもよいハマスとの戦いは、日に日に激しさを加え、それを止めるべく仲介してくれる国又は機関はどこかと心配していました。
 どうしてこうなったのかという事について、情報が山ほどあり、どこから出発してよいのか、なかなか判定がつきません。

 地政学的に見ても、エジプトでイスラム系政権が誕生し、ガザから南に延びる国境付近の緊張が高まりましたし、イスラエルのすぐ東隣のシリアも内戦が続いています。そこでも強力なイスラム系政権が誕生すると、イスラエルは囲まれてしまいます。また東南に伸びるヨルダン王国でも、国民の半数余りは中東戦争によってイスラエルに占有されたパレスチナから難民として流入した人々とその子孫になっていますから、今後他国のイスラム系の人々と連帯して、イスラエルを攻撃する可能性はないとは言えません。一方イスラエルを狙って、イランでは着々と核兵器開発を進め、攻撃をしかける可能性もあり、イスラエルとしては、今が一番ピリピリしている時期だと思います。左図ネットから借用。
 イスラエルがガザに対して行った侵攻は、2009年のものが大規模でした。その後最近の戦いでは、(http://0000000000.net/p-navi/info/column/201211220629.htm)を参照しますと、2012年11月4日と8日に、イスラエルがガザを侵攻し、そこの男性と少年を射殺しました。それに対してパレスチナ側は10日、対戦車ミサイルイスラエル軍に対して発射し、兵士に怪我をさせ、民間人を殺害しました。この報復合戦に対して、パレスチナの武闘組織とイスラエルとの間に、僅か2日間の停戦協定が実施されました。
 その後マスコミが伝えるように、11月14日ハマス軍事部門最高幹部アハマド・ジャバリが暗殺され、ハマスは当然の如くイスラエル領内に向けてのロケット攻撃を行い、戦闘が一気に拡大しました。イスラエルはガザへ地上軍を投入して本格的な戦争を行う予定でいました。それは4年前の悪夢をよみがえらせるものとの予感が世界を駆け巡り、誕生したばかりのエジプトのムルシ大統領政権や、米国のクリントン国務長官らが動き、21日に正式の停戦合意がなされたわけです。
 そこで私が考えた事ですが、イスラエルガザ地区を実効支配するハマスとの敵意に満ちた戦いを止めるべく、その「仲介役」を買って出たエジプトのムルシ大統領、交渉に当たったアムル外相、そしてクリントン国務長官ですが、果たしてそれは長く続く平和を実現させるものと言えるでしょうか?
 答えは「ノー」でしょう。ムルシ大統領はハマスとの繋がりがありますし、クリントン国務長官は勿論米国在住イスラエルロビイストの強力な要請を受けて、イスラエル右派のネタニヤフ首相再選を支持しているでしょうから。
 理由は聖書にあります。「人から出るもの、これが、人を汚すのです。内側から、すなわち、人の心から出て来るものは、悪い考え、不品行、盗み、殺人、…」(マルコ7:20−21)。
 つまり全ての人の心にこうした「罪」が内在していますから、戦争=人殺しの究極の解決は不可能なのです。ましてイスラエルモーセの律法にある「あわれみをかけてはならない。いのちにはいのち、目には目、歯には歯、手には手、足には足」(申命19:21)を復讐と間違って受け取っているからです。そうした戦争遂行責任者は、ユダヤ教徒ではないのかもしれません。
 このユダヤ人と異邦人を、神への信仰を通して真の平和に導かれたのが救い主イエス・キリストです。
 「神は唯一です。また、神と人との間の仲介者も唯一であって、それは人としてのキリスト・イエスです」(テモテ第一2:5)。
 このイエス・キリストという真の仲介者は、何の下心も偏りもありません。この方によって神との平和を得た人なら、戦争に向かうはずがないのですが。イスラエルの過剰な報復作戦には首をかしげざるを得ません。今の時代イスラエルハマスを平和につなぐ、真の仲介者は無理なのかも。