ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

 キリスト教のクリスマス、ユダヤ人のハヌッカーの祭り

 「『きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。』すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現れて、神を賛美して言った。『いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように』」(ルカ2:11−14)
 この中の「いと高き所に、栄光が、神にあるように」というのが、クリスマスの賛美歌「あらののはてに」の中にあるラテン語「グロリヤ・イン・エク・セル・シス・デオ」の訳です。
 12月の23〜25日、キリスト教信徒たちはクリスマス、即ちキリストの礼拝を行ないますが、ユダヤ人たちはどうしているのでしょうか?
 2012年12月8日のハフポストサイト(http://www.huffingtonpost.com/2012/12/08/hanukkah-2012-world_n_2264471.html)では、「2012年のハヌッカーの祭りは、世界各国でメノラーの灯りと共に始まる」といった題の記事がありました。
 ここにある「ハヌッカーの祭り」が、ユダヤ暦キスレヴ(西洋暦で12月)の25日から始まる8日間の祭り(今年は12月8日から)で、キリスト教の「クリスマス」に相当します。ハヌッカーとは現代ヘブル語辞書によると、「宮浄めの祭り<紀元前164年に、ユダ・マッカビーがエルサレム神殿ギリシャの支配から奪回して偶像崇拝を廃棄した記念>」とあります。別名を「光の祭り」と言います。ここでの偶像はゼウスの像などになります。なぜ光の祭りなのでしょうか?それはイスラエルの神殿を当時支配していたギリシャ軍が燭台を灯す油の壺を全て破壊しましたが、マッカビーの解放軍は、幸いにも1つ残されていた油の壺を発見しました。その中の油はほぼ1日分でしたが、灯すと奇跡的に8日間保ったという伝説によっています。
 ですからユダヤ人たちはこの祭りの日に燭台を用意しますが、本来聖書に出て来るのは7本ですが、ハヌッカー・メノラーでは左右4本の燭台(8本)に、種火となる燭台があり、実際には9本となります。

 これを1日目に1本のローソクと種火で2本、2日目には2本のローソクと種火で3本と増やして行くと、ちょうど8日目に9本灯される事になります。
 それにちなんで、祭りの期間には油を使った料理が出ます。メインはポテトパンケーキです。他にもドーナッツなどが用意されます。そしてイスラエルではありませんが、米国ではキリスト教のクリスマスプレゼントを真似て、贈り物を交換します。
 子どもたちはドレイドルという「こま」を使って遊びをします。そのこまの上に「偉大な奇跡がここに起きた」(*イスラエル以外はそこにとなります)という意味のヘブル語の頭文字をとって(4つ)、それを回し、何の文字が出るかで、チョコを使った丸い金貨をやり取りするわけです。

 画像で斜め右にヌン、左にギメルのへブル文字が刻まれています。
 ユダヤ人たちは将来の平和の祈りをその期間に捧げます。しかしこの祭りはキリスト教のクリスマスとは無関係です。彼らはキリストをメシア(救い主)として認めていないからです。そこに現代イスラエルの大きな限界があります。
 彼らはイスラエルパレスチナ人たち(クリスチャンもいます)を迫害し、紛争が絶えません。もし彼らが2千年前地上に来られたキリストを「平和の君」(イザヤ9:6)として、また彼らのメシアとして認めていたら、そんな事は起こらなかったでしょう。しかしそれも神の深いみこころのうちにあります。まだしばらくの期間ユダヤ人たちはかたくなな状態で過ごします。周辺諸国との間で戦争が途絶える事は無いでしょう。