ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

木と健康の関連

 「都の大通りの中央を流れていた。川の両岸には、いのちの木があって、十二種の実がなり、毎月、実ができた。また、その木の葉は諸国の民をいやした」(黙示22:2)
 2013年1月18日のサイエンスデイリサイトでは、「木と人間の健康は繋がりがあるかも知れない」といった題で、論文が紹介されていました。
 米国森林局太平洋北西部研究所の調査官ジェフェリー・ドノヴァンのチームによる研究の成果です。この論文はPDFファイルで見る事が出来ます(http://www.ajpmonline.org/webfiles/images/journals/amepre/AMEPRE_3662-stamped_Jan_8.pdf)。
 エメラルド・アッシュ・ボアラーというアジア原産の緑色をした昆虫がいます。

 これがアッシュ、つまりセイヨウトネリコという木を食い荒らし、全滅させてしまうのだそうです。
 このセイヨウトネリコの日本版トネリココトバンクで調べると、「モクセイ科の落葉高木で,北陸地方では田のあぜに稲架木(はざぎ)として植えられ、タモノキともいう(イラスト)。高さ15m,直径60cmに達し,幹の樹皮は淡褐灰色を呈する。当年枝は太く,断面が四角く角張る。葉は対生し,奇数羽状複葉で,小葉は5〜9個,長卵形で長さ5〜15cm。4〜5月、当年枝端に円錐花序をつける」とありました。私は植物に弱く全くこの名前を知りませんでしたが、ガーデニングなどで結構人気があるそうですね(汗)。

 エメラルド・アッシュ・ボアラーは、2002年初めてミシガン州デトロイト周辺で見つかりました。この昆虫は22種あるセイヨウトネリコの木や葉に群がり、実質的に植樹されているものを全て滅ぼしてしまいます。これまでアメリカ東部及び中西部で1億本の木を失わせてしまいました。
 これはその木々に親しんでいる人々の健康を大いに損ねたようです。ドノヴァン氏ら研究者たちはそれに目をつけ、自然環境の大きな変化が人間の健康にどんな影響を与えたか調査しました。
 米国15州の1296の郡で、18年間にわたって調べたそうですが、それにはエメラルド・アッシュ・ボアラーが発見される前のデータも含まれています。 
 そしてこの昆虫がはびこっておらず、害も全くない地域の住民と比較すると、心疾患で亡くなった人々の数が従来より1万5千人も多く、下部呼吸器疾患で亡くなった人々の数は、従来より6千人も多かったとの事です。その人々は年齢・収入・身分・職業などがほぼ等しい群の人々から成る層の相違を計上した上でも、尚且つ当て嵌まりました。
 勿論ドノヴァン氏は、比較的高い死亡率が木々の喪失ではなく、収入や教育といった交絡変数(統計モデルの中の従属変数と独立変数の両方に<肯定的または否定的に>相関する外部変数が存在すること)によるものだと言ってはいます。でも実際には心臓血管の健康は、木々が欠けてしまうと、民族的な面でも、収入の面でも、教育的背景の面でも大変異なる人々の間で、等しく明確に低下しているのを見出しています。
 研究ではまだ因果関係が証明されておらず、木々の絶滅と人間の健康に繋がりがあるかどうか決着を見ていません。
 しかし私たちは既に、森は害虫が嫌うフィトンチッドという樹木が発散する芳香があるのを知っています。それが健康の為に良いという事もです。ですから森や街路樹が全滅してしまった場合、それが人間の健康に少しでも影響を与えるだろうという事は想定出来ます。貴重な研究でしたが、今後さらにそれが積み重なり、確立した事実となればと思います。
 聖書の創造論では、最初から神は木々を人間に楽しみをもたらすものとして造られた事がはっきりしていますが。