ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

敦賀原発報告書原案を原電役員にもらして更迭された名雪という人

 「歩き回って人を中傷する者は秘密を漏らす。しかし真実な心の人は事を秘める」(箴言11:13)。
 2013年2月2日の朝日新聞に、「報告案原電に漏出」という見出しの記事がありました。副題は「敦賀の断層 規制庁審議官更迭」です。
 それによりますと、原子力規制委員会は、その事務局である原子力規制庁名雪哲夫審議官を、日本原子力発電敦賀原発直下の断層問題で、公表前にその報告案を原電役員に手渡し、漏出させていた為更迭したとの事です。

 私はこの更迭という言葉の響きは「ある地位・役目にある人を他の人と代えること」(コトバンク)よりも、もっと重いものがあると考えていましたが、甘かったようです。規制委としては「内規で最も重い戒告処分とし、更迭した上で出身元の文部科学省へ異動させた」とあります。更迭=クビとは全く違いました。これは横滑りという事です。
 詳しいところは、規制庁舎内で名雪審議官が、原電の市村泰規常務ら3人と30分ほど面会し、その場で報告書案を手渡したとの事です。この面会は原電側から申し込まれたそうです。その場合なぜ内規違反かと言いますと、規制庁側が名雪審議官一人だけで対応した事にあるそうです。複数で臨まなかった事がいけなかったという事です。
 しかし名雪審議官はこうした行為は「問題ないとの認識だった」そうです。規制庁の森本次長は、「公開の有識者会合の検討をまとめたもので機密情報にはあたらない」、でも「中立性を重視する職員として著しく軽率」だと述べたそうです。ちなみに名雪審議官は規制庁ではナンバー3の立場にあったそうです。

 私の考えとしては、この森本次長自身著しく軽率であると思います。こういう立場の職員の言及はいわゆる東大話法と同じでしょう(=徹底的に不誠実で自己中心的でありながら、抜群のバランス感覚で人々の好印象を維持し、高速事務処理能力で不誠実さを隠蔽する手法)。まさに高速事務能力を発揮して更迭し、害が自分に及ぶのを避けています。日経サイトを見ますと、「日本原電から名雪審議官への金銭の授受や接待などはなかったとしている」というくだりがありましたが、果たしてどうでしょうか?私には次長と審議官どちらが偉いか分かりませんが、こうした情報を共有していたのではないでしょうか?名雪審議官も内心軽率だったと思ったからこそ、さっさと辞め、被害が他の職員に及ぶのを避けたとしか考えられません。森本次長は名雪審議官の事を「運が悪かった」位にしか思っていないのでしょう。だから訓告のみで文部科学省へ戻しました。名雪審議官は何の痛痒も感じず、良心の呵責も抱いていないはずです。
 このあたり新しい法律で発足した原子力規制委と規制庁、不正に対する抜け道を一杯作ってあり、検察が贈収賄容疑で捜査に乗り出すという事はないと考えているのでしょう。原電からお金が懐に入ったかどうかは、神のみぞ知るです。ただ原電は必至になっていますから、名雪審議官の背広のポケットに入るだけのお金が、密室で渡されたと考えるのは自然でしょう。
 朝日の追及で明るみに出た事は、名雪審議官は昨年12月以来5回も原電関係者と面会していたそうで、その際原電は「事前に内容を教えていただきたいとお願いをした」、しかし「何らかの働きかけをするなどの行動はとっていない」と釈明しています。
 これらの経緯に鑑みて、朝日は「独立性と透明性をうたい昨年9月に発足した規制委だが、既成される側の電力会社とのもたれ合いの関係は変わっていなかった」と断言しています。
 これについて或る敦賀市議は「『原子力ムラ』が復活したとしか思えない」と述べました。
 今日本中が原発やその直下を通る活断層について注目していると思います。原電側の働きかけで、風向きが変わる事は大いにあり得ます。そして審議官の咎めなしに等しい横滑り、皆全く「罪意識」が欠如しています。
 詩篇作者は「人々が苦労するとき、彼らはそうではなく、ほかの人のようには打たれない。それゆえ、高慢が彼らの首飾りとなり、暴虐の着物が彼らをおおっている…こうして彼らは言う。『どうして神が知ろうか。いと高き方に知識があろうか。』見よ。悪者とは、このようなものだ。彼らはいつまでも安らかで、富を増している」(詩73:5−6,11−12)と嘆いた後、神の聖所にはいり、ついに、彼らの最後を悟ったのです。
 私は久しぶりに激怒しましたが、間違いがあるかも知れませんし、聖なる一線を越えてしまったかもしれません。是非ご教示下さい。