ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ろばについて

 「シオンの娘に伝えなさい。『見よ。あなたの王があなたのところに来られる。柔和で、ろばの背に乗って、それも、荷物を運ぶろばの子に乗って。』」(マタイ21:5)
 2013年1月29日はよく晴れた日であり、27日の教会日曜学校で取り上げた聖書の箇所に「ろばの子」という表現があって、どうしてもろばを実際見ておこうと、上野動物園まで出かけました。私の所からは常磐線ですぐ上野までゆく事が出来ます。
 幼い時父母に連れられて不忍池に連れて行ってもらった事があり、そのセピア色の写真もありますが、動物園は初めてでした。井の頭動物園くらいしか記憶にありません。
 正面入り口から入ると、何とすぐ右手にジャイアント・パンダの見られる場所がありました。

 このパンダ、上野動物園の一番の人気者であり、さぞ見学に行列が出来ていると思いきや、幼稚園児の群れと引率者だけで、追い立てられる事もなく、じっくりガラスの檻越しに見学する事が出来ました。好物の竹をむしゃむしゃ食べていました。
 他にもライオンやトラやクマなどを見て、この動物園を2つに分けている高台を通って西園に向かいました。そこに子ども動物園があって、そのなかよし広場で「ろば」が見られるからです。手に触る事も出来ます。羊やヤギもいました。こどもたちにはおそらくパンダに次いで人気のある場所でしょう。子どもたちは結構興味深そうに眺めていました。さらに西の外れに両性爬虫類館もあり、中は暑かったですが、今年の干支になっているヘビを見て来ました。

 しかし私の関心はあくまで「ろば」です。この動物檻の中をゆっくり歩いていました。
 ろばはウマ科の最も小型の動物で、私が見たその色は白でした。耳がピンと立っており、尾は先端まで長い毛が見られました。私が身近で見た限り、相当おとなしそうで、ひ弱な感じがしました。しかしネットの情報によれば思い荷物を運搬する為に、昔から良く利用されてきたようです。ですからイエスが乗られたのはろばの子でしたが、十分耐えられたのでしょう。

 不思議なのは、王がろばに乗ってエルサレムに入城=凱旋された事です。普通は戦いの将がウマに乗って、勝利の凱旋をするイメージです。実はこの時のキリストは確かに王でしたが、この世の王とは異なり、信じる者の心のうちに到来する神の国の王だったのです。ですからキリストは、わざわざろばの子といったとるに足りない動物をあえて選び、身を低くし城内に入られました。しかも旧約聖書によれば、このろばは羊によって贖われる(束縛の状態から自由にされる)べき動物でした。ですからそれは私たち信徒の象徴でもありました。信徒は神の小羊=キリストによって救われたのです。

 でもそれだけでは悪者は生きていて安泰であるかも知れません。それでは神の「義」が成立しません。従ってキリストは三日目に甦り、昇天し、次には「獅子」として「鉄の杖をもって、すべての国々の民を牧するはず」です(黙示12:5)。その時あらゆる不正、暴虐は正されます。その希望を抱いて不正に立ち向かいたいものです。