ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

米国共和党ポール・ライアンに対する批判のニューヨークタイムズ社説

 「金持ちになりたがる人たちは、誘惑とわなと、また人を滅びと破滅に投げ入れる、愚かで、有害な多くの欲とに陥ります」(テモテ第一6:9)。
 2013年3月12日、米国共和党は2014年以降の共和党予算案を、米国議会で発表しました。ポール・ライアン下院予算委員長が「責任ある均衡予算案ー繁栄への道」という冊子を掲げています。

 そこには2014年〜2023年度までの予算案が示されていますが、支出を合計4兆6千億ドル(約440兆円!)削減する事が盛り込まれています。それにより財政赤字は削減されるという内容です。
 具体的に見ると、オバマ大統領の2010年の医療保険改革法(オバマケア)の撤回(これで約1兆8000億ドルの捻出が可能に)が第一に挙げられます。オバマケアは国民に保険加入を義務付け、保険料の支払いが困難な中・低所得者には補助金を支給することにより、保険加入率を94パーセント程度まで高める制度で、2010年に成立しています。日本は皆保険制度ですが、それを目指したものと言えそうです。ですからそれに加入しないと罰金が課される為、州政府が訴訟を起こし、2012年6月、連邦最高裁判所オバマケアは合憲であるとの判断を下しました。しかし共和党はそれを尊重せず、今回の予算案では完全撤回を掲げました(なお現在実施されていない為、低所得者層が民間の保険に入れず、まして医療費も払えずにいます。そうした人々の為に公的な保険制度は存在します。メディケア=高齢者・障害者向けと、メディケイド=低所得者向けです。
 ところが上記ニューヨークタイムズによると、予算案は退職者に対するメィケア制度をバウチャー制度(クーポン券発行)に替え、1290億ドル削減、メディケイドを止めて、各州への予算の地方裁量化に替え、7,560億億ドル削減としています。
 この他国防予算、教育予算、職業訓練計画予算、科学・医療研究費予算などが削減されます。
 一方で個人の最高所得税率を39.6パーセントから25パーセントに、法人税率も35%から25%に削減するとしています。
 これが共和党の掲げる均衡予算案です!!民主党は強く反対しています。
 ところで予算案を発表したポール・ライアンマイアミ大学卒、カトリックの信仰を持っています。おそらく白人至上主義者でしょう(このワスプと呼ばれる言葉、最後のピーはプロテスタントを意味しているので、彼の場合厳密にはワスク(WASC)のはずです)。
 しかし彼はおそらく善悪の判断もつかない幼少期に「幼児洗礼」を受けたのではないかと思います。勝手に自分はキリスト者だと思っているだけかもしれません。もし本当の信徒であるなら、キリスト者=キリストに倣う者(使徒11:26)である筈です。
 ライアンはその律法を積極的に破りました。「やもめ、みなしご、在留異国人、貧しい者をしいたげるな。互いに心の中で悪をたくらむな。」(ゼカリヤ7:10)という命令を無視しました。私は怒りで一杯です。
 もしこの予算案でオバマケアが御破算になる事が現実になるなら、健康を害している貧しい人々は、今よりさらに路頭で死ぬ事になるでしょう。オバマの立場はとにかく、オバマケアは日本の皆保険制度に倣う比較的優れたものだと考えています(問題はあるにしても)。
 ですからニューヨークタイムズも「最悪の予算案」「彼はイデオロギーに熱心すぎる男」といった評価を下しました。