ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

睡眠不足が遺伝子にも影響を与える

 「平安のうちに私は身を横たえ、すぐ、眠りにつきます。【主】よ。あなただけが、私を安らかに住まわせてくださいます」(詩4:8) 
 2013年3月27日のハフポストサイトに、「睡眠不足は遺伝子をかき乱す」といった題で、マイケル・ブレウスという医学博士がブログ記事を寄稿していました。博士は英国サリー大学の研究成果を紹介していました。画像はグーグルより借用(別人です)。

 研究者たちは睡眠が遺伝子活動に与える影響について調べました。その結果何と1週間でも睡眠が大幅に不足すると、700以上の遺伝子の活動を変えてしまった事を突き止めました。
 この研究には26人の大人が参加し、2週の間睡眠状態が測定されました。1週目は毎晩6時間を下回る睡眠、2週目は8.5時間の睡眠をしてもらいました。研究者たちは各週の終わりに血液を採取し、各人の遺伝子活動の変化を確認する為の分析を行いました。
 その結果僅か1週の睡眠不足でも、遺伝子活動に劇的効果が出ました。即ち 低い睡眠時間では、711の遺伝子の活動を変えました
●その1週の睡眠剥奪で影響を受けた遺伝子の総数は7倍も増えました。
●遺伝子の多くは24時間周期の睡眠リズム(=概日リズム=サーカディアンリズム)に一致して、活動が上昇したり下降したりします。1週間にわたる睡眠不足は24時間周期の睡眠リズムに一致して、上昇したり下降したりする遺伝子の総数を、1855から1481に減らしました。

●睡眠剥奪はこうした24時間周期で足並みを揃えている遺伝子の上昇下降の振幅(大きさ)を減らしました。
 睡眠剥奪で影響を受けた遺伝子は、24時間周期の睡眠リズム、代謝機能、睡眠の恒常性などを統制しています。即ち睡眠自体の制御です。それらは免疫系の機能、炎症の度合い、ストレス反応と関係ある遺伝子です。これまでの研究では睡眠剥奪は、実際生物学的機能と関連した健康問題と密接な繋がりがある事が示されています。
○24時間周期の睡眠リズム。近年私たちは健康に対する24時間周期の睡眠リズムの重要性について、多くの事を知りました。睡眠そのものが24時間周期の睡眠リズムの統制を受ける、多くの大切な生物学的機能の一つとなっています。
 24時間周期の睡眠機能が妨げられると、様々な健康問題と結び付きます。それには精神疾患認知症、糖尿病のような代謝異常、関節リウマチといった自己免疫疾患、癌などが含まれています。
代謝。睡眠の乱れは、肥満、代謝異常症候群、糖尿病を含む代謝病と強く結びついています。研究によると、睡眠の問題は将来の代謝異常症候群、即ち糖尿病や心疾患の高い危険性と関連する病気進展の予測が可能である事が示されました。睡眠は健康な体重の制御の為の重要な要因であり、その剥奪は肥満と強力に結び付いています。そして睡眠不足が糖尿病の危険性を増やしている事を示す研究が多くあります。それはおそらくインスリン抵抗の一因となっているからでしょう。
○炎症。身体の炎症はたくさんの健康問題と繋がりがあります。それには心疾患、慢性痛、糖尿病、癌が含まれます。睡眠不足は炎症の増加と繋がりがあります。この研究では夜6時間未満の睡眠の人が、6〜9時間寝た人より相当炎症の程度が高かった事を示しました。
○免疫系。研究では睡眠が免疫系の機能に重要な役割を果たしている事が解明されました。睡眠が妨げられたり、極端な睡眠不足に陥ると、健全な免疫活動が危うくなるという研究が近年増えています。今回もそれがストレスと同じように免疫系に不利になる事が分かりました。
○ストレス。ストレス反応は最近の研究では遺伝子の乱れの影響を受けた生物学的作用である事が分かっています。睡眠とストレスの関連は複雑です。ストレスは睡眠の量と質を妨げます。睡眠不足はストレスに対する反応の途中で、弊害をもたらします。睡眠が少ないとホルモンの変化に繋がり、それがストレス反応に影響を与えます。今度の研究では健全な睡眠はうまく働き、厄介な記憶による情緒的刺激を弱める事も分かりました。睡眠が欠けると情緒的経験を処理する力が抑制され、ストレスと心配の期間を長引かせる事になります。