ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

4月24日福島集団疎開裁判外国報道の粗訳と問題点

 「もしあなたがたに、これ以上何か要求することがあるなら、正式の議会で決めてもらわなければいけません」(使徒19:39)。
 2013年4月24日、仙台高裁は福島集団疎開を訴える裁判でそれを却下しました。この判決内容について、大手マスコミは発表していないので、詳細は良く分かりませんが、郡山地裁での第一審判決はhttp://song-deborah.com/copyright/Japaninfrige/Fukushima-sokai-case.htmから、2012年12月16日の裁判所の決定の箇所より、PDFファイルで直接読む事が出来ます。

 「…100ミリシーベルト未満の放射線量を受けた場合における晩発性障害の発生確率について実証的な裏付けがない事や、4月19日付け文科省通知において年間20ミリシーベルトが暫定的な目安とされていたことを踏まえると、過去の被ばく量と併せて年間1ミリシーベルトを超える被ばく量が見込まれるとしても、これにより直ちに生命身体に対する切迫した危険性が発生するとまでは認めることはできない。したがって…現時点で、警戒地域でも計画的避難地域でもない郡山市に居住し、債権者らと同じ小中学校に通学する他の児童生徒の意向を問うことなく、一律に教育の差止めを求めるだけの生命身体に対する具体的に切迫した危険性があることを認めるに足りる疎明はない」。
 ところで4月29日のcanngaelさんのブログにあった(http://d.hatena.ne.jp/cangael/20130429/1367192691)この仙台高裁の裁決を報じた米国サイト(ワシントンポストニューヨーク・タイムズ、ABCニュース)を読んでみましたが、「大きく報道しました」というのはちょっと違うと思いました。そこで私も粗訳を試みたのですが、既にAP通信記者の影山優理さんが書かれたものの全訳が載っているサイトがありました。あえて私の粗訳で見ると以下の通り、簡略です。
 「日本の法廷は2011年の原発災害の放射能で影響を受けた町がその子供たちを疎開させるという請求を拒否しました。その稀な訴訟は、2011年6月親や反原発活動家らにより子どもたちの為に申請されたものでした。仙台高裁は水曜日にその裁決を言い渡しました。その訴訟は国際的な注目を集めました。なぜならそれは特に大人より遥かに弱い子どもたちに関して、健康に与える低線量の持続的な放射線の影響につき不確かであると言及したからです。その訴訟は郡山市が日本の法律では義務教育となっている小学校や中学校で、子どもたちを疎開させる法的責任がある事を主張しました。法廷ではその市の放射線が災害に先立ち安全であると見做していたレベルを越えていた事を認めました。しかし法廷では政府が要求されていた学校の疎開に対して、何ら責任を負わない事を言っていました。弁護士の一人柳原敏夫氏はその裁決は不当である、なぜなら子どもたちはその原子力事件に対して全く責任のない犠牲者たちだからと述べました。下級裁判所では2011年12月に元の申し立てを却下しました。しかしその訴訟は上告されました。この最新の訴訟もまた上告が出来ます。郡山は33万の人々の市であり、福島第一原子力発電所の西およそ60キロのところにあり、巨大な津波がその冷却系を破壊した後、2年以上も多重メルトダウンの中に投入されました。それはチェルノブイリ以来最悪の原発災害を引き起こしたのです。チェルノブイリでは何千もの子どもたちがその災害後癌にかかりましたが、何年にもわたりその真相は明るみに出ませんでした。福島の子どもたちが全く同様であるかは不明です。癌は様々な要因があり、放射能は異なる形で人々に影響を与えるからです。放射能汚染は複雑であり、空気を汚すだけでなく、食べ物、土、水の中にも侵入して行きます。専門家たちの中には福島第一周辺の限られた地域外での放射能は、非常に低く、癌にかかる確率は日本の他の地域と異ならないと言っている人もいます。しかし福島の多くの住民たちは心配しており、引っ越した人々もいます。福島災害に対する政府の対応は、広範な不信感をもたらしました。数千の人々が街頭でデモを繰り広げ、原子力の段階的廃止を要求しています。政府は原子炉の安全性を検査した後、その再稼働を願っている事を表明しています」。
 最初ニューヨーク・タイムズのサイトを閲覧しましたが、それはAP通信のものをそっくり載せたものであり、ワシントン・ポストも同様でした。普段のニューヨーク・タイムズですと、記者名と共に独自にもっと詳しい記事を載せています。今回AP通信が源という事で「横並び」になってしまいました。ちょっと残念です。しかもこのサイト月10回までしか閲覧出来ず、あとは有料となってしまいます。ビンボーな私は見られませんので(苦笑)、日本関係の重要な記事を見つけたら教えて下さい。なお屋久島とPM2・5について突っ込んだ記事を書いたファクラー記者のものを近く載せます。大手マスコミでなおざりにして来た事柄です。