ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ジョージ・W・ブッシュ大統領図書館・記念館の完成

 「わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは預言者の墓を建て、義人の記念碑を飾って、『私たちが、父祖たちの時代に生きていたら、預言者たちの血を流すような仲間にはならなかっただろう』と言います。こうして、預言者を殺した者たちの子孫だと、自分で証言しています」(マタイ23:29−31)。
 2013年4月25日、米国テキサス州ダラスに「ジョージ・W・ブッシュ大統領図書館・記念館」という建物が、総工費2億5千万ドルをかけて完成し、その記念式典が行われました。オバマ大統領、ブッシュ父子、カーター、クリントン前大統領らが出席しました。この建物はアメリカ国立公文書記録管理局が運営するそうです。

 ジョージ・W・ブッシュ米大統領(任期:2001〜2009年)はまだ存命中で活動しているのに、こんな大規模な図書館・記念館が建てられた目的は一体何だったのでしょうか?
 多くの人々に記念館を訪れ、ブッシュ政権のことを知って欲しいというのが、記念式典での彼の発言でした。そのように館内ではテロ攻撃で崩壊した世界貿易センターのねじれた鉄骨や当時の映像、犠牲者たちの名前が刻まれた壁などが展示され、7千万ページ近い文書や約400万枚の写真等が収蔵されているそうです。
 AFP通信サイトの推測では、訪問者に対して「あなたが米大統領だったら、テロやイラク、ハリケーンカトリーナ、2008年世界金融危機にどのように対処しましたか?」と問いかけているようだとの事でした。勇ましく挑戦的なブッシュですが、実際のところはどうだったでしょうか。
 4月25日のワシントンポストサイトでは、「歴史はブッシュに対して優しくない」といった題で、ジョナサン・ベルンシュタインという人が記事を寄せていました。彼はこの日のギャラップサイト調査報告を受けて、「平均遡及的仕事支持率」が47パーセントであり、世論調査開始時代では最低から3番目に低い事を指摘しています。ちなみにギャラップ調査表では、ニクソンが最低、次いでジョンソンとなっています。支持率がトップだったのは、ケネディが突出して83パーセントありました。

 勿論歴史家や歴代大統領に関する研究者たちの評価はもっと低くなっています。
 なぜそうなるのかと言えば、上記したものと関連しますが、任期中の2001年に生じた同時多発テロを受けての「対テロ戦争」又「イラク戦争」と、巨額の戦費支出による財政悪化、国際金融危機の引き金となった2008年リーマン・ブラザーズの経営破綻に適切な対処が出来なかった事による「経済危機」の惹起が、大きな問題として挙げられるでしょう。
 
 このイラク戦争と財政危機の問題は、次のオバマがもろに被り、基本的には現在も米国が病んでいる事を表わしています。
 さらにギャラップサイトから細かく見ると、ブッシュの「悪行」が次々と出て来ます。その一つとして2005年の「ハリケーンカトリーナ」到来で大きな被害を受けたルイジアナ州ニューオーリンズでの救援活動の遅れがありました。彼はその予測があったにもかかわらず、自分の所有する牧場で休暇に入り遅れてしまいました。ここでは特に低所得者向け団地が大きな被害に遭いましたが、共和党の議員らはその団地の取り壊し作業で「我々の出来なかった事を神がやった」とか、「同性愛者の多いこの都市への神の審判」「罪の都市への神の罰」などと発言し、住民たちの激怒を買いましたが、富裕な人々はいち早くそこから脱出していました。それによりブッシュの支持率は急速に下がりました。ギャラップでは歴代大統領の中で最低から3番目に評判の悪いブッシュの支持率は、究極的に歴史が彼をどう裁くかという事を予言している、と結んでいました。