ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

3Dプリンター革命と人間の性向

 「『主』は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに傾くのをご覧になった」(創世6:5)。
 2013年6月16日の朝日新聞に、「米発3Dプリンター革命」という題名で、最近の米国の画期的な発明に焦点を当てた記事が出ていました。

 左画族はストラタシス・ジャパンのホームページから借用。
 私は3Dという言葉を耳にすると、すぐ建築設計で用いられる3DCADの事を連想してしまいますが、上記題の3Dプリンターは、私たちが通常使っているプリンターと全く違う事が、記事から分かりました。
 コトバンクの説明によりますと、「インクジェットプリンターはデジタルデータに基づいて、インクを平面上に吐出して文字や図形を描く。これに対して、3Dプリンターは、樹脂を空間に吐出して、デジタルデータを立体造形物として簡便に実体化・可視化することができる。また、そのようにして立体物を造形することを3Dプリンティングという」とありました。プラスティック系の樹脂を素材にしています。それを「吹きつけ光で固めるインクジェット方式や、ノズルから樹脂を絞り出して層を重ねていく積層方式などがある」と、新聞の解説にありました。ボタン一つ押す事で、作りたいものがイメージ通りの形で出て来るそうですから、あらゆるものに適用出来そうです。特に何かの試作品やモデルを作ってみる時、重宝しそうです。

 右図が3Dプリンターで試作された動脈模型。
 このプリンターは記事では米国の2社「ストラタシス」と「3Dシステムズ」の事が載っていたので、開発は米国からと思っていました。ネットで調べると、実は3Dを層で積み上げて作るという方法の特許は、1980年頃日本人が持っていて、その期限が過ぎたという事だそうです。ですから今米国、ドイツ、日本を始め各国で、普及をめざししのぎを削っているという状況です。
 プラスティック系樹脂という点では、又してもその製品が世界に溢れる事になりそうで心配ですが、そのごみをリサイクルして利用出来るという会社のサイトが幾つかあって、赤ちゃんが口にするようなものが出回らない限りは、まあ仕方がないかなと思っています。

 ところで、この3Dプリンターによって作られたものを最初に見たのは、6月3日のドイツシュピーゲルサイト(http://www.spiegel.de/international/world/governments-worry-about-plastic-weapons-made-with-3-d-printers-a-904131.html)で、それもプラスティックの「拳銃」でした。試作し試射しているのは米国のコウディ・ウイルソンという名の学生でした。テキサス州居住の男性で、この州の銃環境を考えると、いかにもあり得ると思いました。
 ところが彼はその設計図をネットで公開してしまったので、一気に世界中の安全にとって、新たな脅威となってしまいました。
 「これを知った米国内安全問題担当官は警告を発し、テロ担当者は学生の発明が如何に危険かを指摘した文書を作成した。同時に、『この種の銃の製造を阻止することはほぼ不可能だ』と認めている…警察当局は学生の設計図に基づいて銃を製造してみた。27時間で全部品を製造し、1分で組み立てが出来たという。警察側は『プラスチック製銃は人を殺すことが出来る。近い将来、この種の銃を使用した事件に遭遇するだろう』と述べている」(上記サイトを訳したネットのブログから)。
 ウイルソンはオースティンに住む普通の学生で、銃は好きだという法律学校に通う学生です。自由主義者で、政府による銃規制は空想だと言っています。そして「結局自由そのものが包囲されている」と主張しています。
 それを考えますと、オバマ大統領は最初このプリンターについて「製造業の革命は米国から始まる」と、手放しで称賛しましたが、人間は罪深く、上記聖書箇所のように、常に悪に傾きます。2週間以内にその意図をもった人々が10万回以上ネットにアクセスしたようです。これから海外あるいは国内でもそうですが、いつでもプラスティック拳銃に狙われる可能性を考慮に入れておかなければならなくなるでしょう。