ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

モンサントの専務副社長が世界食糧賞受賞

 「競技場で走る人たちは、みな走っても、賞を受けるのはただひとりだ、ということを知っているでしょう。ですから、あなたがたも、賞を受けられるように走りなさい」(コリント第一9:24)。
 2013年6月19日のニューヨーク・タイムズサイト(http://www.nytimes.com/2013/06/20/business/monsanto-executive-is-among-world-food-prize-winners.html?_r=0)に、上記の題の記事がありました。以下はそこからの概略です。
 農業に関して言えば、世界食糧賞はオスカー賞に等しいものです。
 今年この権威ある賞は、遺伝子組み換え作物市場に参入したモンサント社の計画立案者に行きました。それは独立芸術映画よりも、商業的に大ヒットした映画がアカデミー賞を獲得したようなものです。
 この賞は1987年に始まったもので、「質、量、利用度のある」世界の食糧の価値を高めた人々を認める狙いがあります。その創始者であるノーマン・E・ボーローグは、穀物の生産性を向上させ、その大量増産を達成させた緑の革命の父祖として、1970年にノーベル平和賞を獲得しました。

 6月19日世界食糧賞基金は、その栄誉と25万ドルの賞金を、モンサントの専務副社長兼最高技術責任者であるロバート・フレーリー氏、現在のバイオテクノロジー(=生物工学)の基礎を築いたベルギーのマルク・ヴァン・モンタギュー博士、遺伝子組み換え作物で知られる米国多国籍企業シンジェンタのメアリーデル・チルトン博士の3人が分かち合いました。外部の遺伝子を植物に挿入する方法を考え出し、多収穫の穀物の発展をもたらしたというのが、受賞理由です。その穀物は病気や極端な気候に対して抵抗性があります。

 その賞はモンサントや他の生物工学食品の支持者たちには、大いなる広報価値がありますが、生物工学が世界の飢饉と戦う為果たし得る役割については、既に激しい論争があり、今回さらにそれが沸騰しそうです。
 10月17日、米アイオワ州デモインで開かれる第17回年次受賞者表彰式に3人は出席する予定です。画像はNYTサイトから借用。左上がフレーリー氏、左中がモンタギュー氏、右下がチルトン氏です。
 この遺伝子組み換え作物は、世界の4億2千万エーカー(*1エーカーは約1200坪)の土地で、1730万人の農業経営者たちにより育てられていますが、その90パーセント以上が、発展途上国の小規模農場主だそうです。 

 でもその作物は多くの国々で、また多くの消費者たちにより避けられています。その健康と環境に与える影響が、まだ十分研究されていないからだというのが理由です。収穫を増やし、気候変化に対応するその作物の役割については、いまだ論争中です。
 2008年世界銀行と国連が計画した研究は、遺伝子組み換え穀物が、世界の飢饉との戦いで小さな役割を果たしているに過ぎないと結論付けました。
 この世界食糧賞は農業の工業化に有利な計らいをした事で、過去に批判を受けています。その賞を管理する基金は、2008年モンサント社からの5百万ドルの約束を含めて、諸企業からの献金を受けています。
 世界食糧賞基金のケネス・クイン理事長は、作物の生物工学が「数百万の人々にインパクトを与え、その生活を促進した」と述べて、受賞者の肩を持ちました。クイン氏は元米国のカンボジア大使で、献金は受賞者の選択に影響を及ぼしていないと言っています。
 この3人の受賞者たちはそれぞれ30年も前、互いに無関係に外部の遺伝子(植物に根こぶ病を発生させる細菌)を植物のDNAに組み込んだチームの一員でした。モンサントはこの事業では出遅れましたが、現在最大手の企業になっています。