ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

不平等について1パーセントの人々と論争する6つの方法

 「あなたがたは貧しい人を軽蔑したのです。あなたがたをしいたげるのは富んだ人たちではありませんか…」(ヤコブ2:6)。
 2013年6月25日のハフポストサイトには、上記の題の記事がありました。米国では2011年9月にウオール街を占拠せよという運動が始まり、しばらく続きましたが、それは僅か1パーセントの富裕な人々に対する99パーセントの人々の抗議デモだったと言えるでしょう。彼らの主張は分かりますが、ではその1パーセントの人々は、この格差と貧困の社会について、どんな事を考えているのかという点で、なかなか情報がありませんでした。

 このハフポストサイトで登場する6人の富裕な人々の論理と反駁を見て行きたいと思います。以下はその要約。
1我々は新機軸を打ち出す為に不平等が必要である。
 完全に経済的平等な社会を想像してみて下さい。しかしそれはいつか新製品のアイデアを持った起業家により乱されます。iPodを開発したスティーブ・ジョブズハリー・ポッターを書いたJ・K・ローリング、大ヒットとなった映画を監督したスティーブン・スピルバーグの事を考えて見て下さい。誰もが新製品を欲しくなります。一人100ドルを手放したとしても、その自発的な交換行為で売り手も買い手も幸せにします。しかし一人の売り手と多くの買い手がいるわけですから、経済的な富の配分は大いに不平等になります。新製品は起業家を他の誰よりも遥かに裕福にします。
 どう応えるか:新機軸は多くの発明家たちがほぼ同じ時期に段階的な改善で打ち出したもの。また個人の報酬が社会貢献と相互に関連しているなら、どうして企業のトップは、ノーベル賞受賞者よりも儲けているのか?
2富裕な人々は懸命に働いており、稼いだものは受けるに値する。
 今日の超富裕な人々は、もはやヨーロッパへ4ヶ月にわたる豪華な旅行に出かけたりしません。生活は睡眠を奪われ、会議への呼び出しで忙しいです。
 どう応えるか:JPモルガン最高経営責任者ジャミー・ディモンは、二つの仕事を抱え、母子家庭で懸命に働いている母親より、余計に働いていますか?実際には中・下流階級の肉体労働者たちは、多く創り出していますが、収入はますます減っています。ゴア・ヴァイダル(米国小説家)は、米国自由市場の体系が「貧しい人々の為の資本主義であり、富裕な人々の為の社会主義」だと述べました。
3もし富裕な人々に多額の税金を課したら、その人々は働くのを止めるだろう。
 私は自分の仕事が好きだが、オバマが50パーセント以上課金するなら、それが耐え難くなる時点が来る。
 どう応えるか:1950年代初期に最高の高額納税者層は91パーセント、1970年代に70パーセント、現在平均35パーセントの税率ですが、せいぜい57パーセントまでの引き上げと言っています。しかし最高税率を83パーセントまで高めても、経済成長を妨げません。優遇税制措置は、富裕な人々のさらなる働きや仕事の創造をもたらしません。
4不平等は情報経済学(=経済活動における情報の働きを扱う)の避けられない結果である。
 非熟練労働者の労働による利益は落ちています。高収入のアメリカ人たちはもっと資本を所有し、高いレベルの教育と訓練を受けていて、その収入は他の誰よりも急速に増えています。
 どう応えるか:減税、組合潰し、不平等な教育は、貧困層中流階級をさらに困窮させ、大学に進む事もままなりません。
5米国は誰もが金持ちになる平等な機会を与えられているが、貧しい人々はただそれを受け取ろうとしないだけであ る。 ほとんどの人々が初心者レベルの仕事から始めるけれど、さらなる技術や経験を積んで賃金も地位も上昇します。
 どう応えるか:富裕な家庭で生まれた子供たちは、認知能力が同じでも、貧困な家庭の子供たちよりテストの成績がよく、大学まで行く可能性が高く、より多くのお金を儲ける事が出来ます。
6貧しい人々でもうまく生きていける。 貧しい家庭でも車やテレビやエアコンがあり、エックス・ボックスやプレイステーションといったゲーム機も持っています。
 どう応えるか:本当の問題は貧しい人々がDVDプレーヤーやエックス・ボックスなどのようなたわいもない装置を買えるかどうかではなく、本質的なものつまり食べ物、衣服、癒し、救護施設等々を買う余裕があるかどうかです。貧しいアメリカ人には、そうした必需品の価格は劇的に増加しています。
 ●不平等は民主主義、健康、安全、社会的絆、社会的流動性の為にはひどいものです。