ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

認知症を避けるには、生涯を通じ頭の活動を持続させる事です

 「そういうわけですから、私たちは、平和に役立つことと、お互いの霊的成長に役立つこととを追い求めましょう」(ローマ14:19)。
 2013年7月5日のタイム誌サイトでは、上記の題で最近の研究成果が紹介されていました。
 高齢になっても頭の切れる状態にしておく為のかぎは、生涯を通じ脳を鍛える事です。そうした活動が実際認知低下を遅らせ、もし認知症を進ませてしまっても、それと共に過ごす時間を短くするという研究でした。
 米国ミネソタ州に本部のあるメイヨー・クリニックのアルツハイマー病研究者であるプラシャンティ・ヴェムリ氏や、シカゴにあるラッシュ大学医療センターの神経心理学者ロバート・ウイルソン氏らが取り組みました。写真左はiPADによる予防講座(http://blog.canpan.info/kinkiweb/index-2.html

 その研究はまだネットの普及していなかった20年前から、ほぼ300人の高齢者を対象にして行なわれて来ました。研究の開始時に参加者たちは学校にいる間、課外活動、読書、手紙を書く事、新聞を読む事、図書館を訪問するといった、数年間にわたる知的で刺激に満ちた活動にどれほど関わっていたかを報告しました。そしてその後の6年間に約その半分の人々は認知症を進ませるか、軽度認知障害(MCI→しばしば認知症の先駆けとなっています)を発症させました。それらの人が死亡した場合には、解剖を行ない病気を確定させました。
 その結果85歳以上の人々のほぼ半分がアルツハイマー病になりましたが、詳しく分析し予測すると、生涯リスクは女性で17パーセント、男性の場合10パーセントでした。アルツハイマー病協会では、2050年までに認知症罹患率が、人口の中で老人の比率が増えている事により、2倍になると見積もっています。
 それで上記知的活動との関わりで調べてみますと、子供の早い時期の認知活動と、中年のそうした活動の双方が、緩やかな精神的衰退と結びついている事が分かりました。さらに人生の晩年に最も活動的だった人々は、平均的なレベルを維持した人々に比べ、衰退率が32パーセントも遅い事を示していました。逆にほとんど活動していなかった人々は、48パーセントも速く認知症になりました。
 従っていつからにせよ、生涯にわたる知的で刺激に満ち、且つ面白い活動(上記の読書、執筆、新聞を読む事、音楽を演奏する事、ゲームをして遊ぶ事、刺繍する事、写真を撮る事、芝居・映画鑑賞等)は、全て疑いもなく大切であり、脳に刺激を与え続けるので、認知症になりにくい事が分かりました。又それに加え社会的関与も大切である事も分かりました。様々なグループ活動で人々と接触を持つ事です。
 特にヴェムリ氏は「脳の老化は銀行預金に似ていて、知的な人々は認知の面でより豊かであり、それゆえたくさん預金があり、脳の機能が低下し始めた時、そこから引き出す事が出来ます。従ってそうした資産の<破産>には長い時間がかかります。また生涯にわたる認知活動持続で、この富を増やす事が出来ますし、それを失う速度を遅くする事が示されました」と言っています。
 こうした研究で晩年にテレビを見るだけの受け身の姿勢では、認知症になる可能性はかなり高い事が分かります。
 生涯をどう生きるか、いろいろ考えさせられました。