ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

オバマケアに対する共和党の果てしなき戦いとアメリカ政府の遅延

 「わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは白く塗った墓のようなものです。墓はその外側は美しく見えても、内側は、死人の骨や、あらゆる汚れたものがいっぱいです。そのように、おまえたちも外側は人に正しく見えても、内側は偽善と不法でいっぱいです」(マタイ23:27−28)。
 2013年7月3日のハフポストサイトでは、上記の題でカリフォルニア大学バークレー校のロバート・ライシュ教授が記事を寄せていました。

 オバマケアについての簡略な説明としては、コトバンクによるものが分かりやすいので掲載しました。
 「米国には、公的医療保険制度として高齢者・障害者向けのメディケアと低所得者向けのメディケードがあるが、国民皆保険制度は採用していないため、一般の国民は民間の医療保険に加入する。しかし、保険料が高額なため国民の6人に一人が無保険者となっている。一方、技術の高度化等により医療費が増大し、深刻な社会問題となりつつあることから、オバマ政権は医療保険制度改革を内政の最重要課題に位置づけ、2010年3月に医療保険制度改革法を成立させた」。
 やっと日本のように皆保険制度に一歩近づいたものが出来て、3年前この改革法が通ったというのに、その実施が円滑に進められていません。
 ライシュ教授によれば、共和党はこの法案成立後すぐに法廷闘争に持ち込みました。理由は個人の保険加入を義務付け、非加入者に罰則を科したこの法律は憲法違反であって、個人の自由を侵害するからというものでした。それで全米で26州が提訴し、連邦高裁などでは違憲判決が相次いだ為、オバマ政権は連邦最高裁に上訴していました。2012年6月28日最高裁はこの法を合憲としました。
 そこで早速2014年1月に完全実施という段取りになっていましたが、2013年7月2日オバマ政権は、雇い主による従業員への医療保険の提供義務化について、それを1年先送りすると発表しました。2015年までは雇い主に医療保険提供を義務付けない事になってしまいました。ライシュ教授によれば、雇用者が実行に移す為には政権にはもう少し時間が欲しいという事でしたが、非公式な理由はその法を廃案にしようとする共和党の不断の努力が関わっているとの事です。
 それに対する共和党の上機嫌な対応は、2014年の中間選挙での廃止作戦を確かなものとする事が出来るぞというものがあるからでしょう。共和党上院議員ミッチ・マコーネルは「オバマケアが廃止される必要があるという事実は残ります」と言っています。
 そこでライシュ教授は、この法の実施が遅れれば遅れる程、平均的米国人がその恩恵を受ける前に、それを廃止すべしとする共和党に十分な時間を与えてしまうと言っています。
 オバマ大統領は日暮れて道遠し、茨の道を歩む事になるでしょう。禍なるかな、偽善の共和党