ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

マニング陸軍上等兵の行為―スパイ活動か内部告発か

 「四十日がたって、彼らはその地の偵察から帰って来た」(民数13:25)。
 2013年7月30日メリーランド州の米軍基地で開かれた軍法会議では、米国陸軍上等兵ブラッドリー・マニング上等兵に対して、数々の罪状吟味の上で判決が下されました。

 マニング氏は内部告発サイト「ウィキリークス」に膨大な国家機密を漏えいしたとの事で、裁判にかけられていました。
 20を超える罪に問われ、最も重い罪となる「敵へのほう助罪」では無罪となり、かろうじて死刑は免れたようですが、他のスパイ罪を含めた有罪の刑で、31日からその量刑の審査が始まりましたが、伝えられているところでは、最長で136年ほどの禁固刑になる可能性があるそうです。マニング氏は現在25歳ですから、これは実質的には終身刑と同じです。
 今回ドイツのシュピーゲルサイトから、この裁判の評価を学んでみました。(http://www.spiegel.de/international/zeitgeist/bradley-manning-verdict-use-of-espionage-act-shows-us-hypocrisy-a-914834.html)。
 このサイトの題名は「マニング判決:オバマの決定的な権利侵害」です。オバマ大統領に対する厳しい評価です。
 米国諜報活動取締法は1917年に成立した相当古いものです。ドイツのスパイへの恐れから通過させたものです。これを楯にオバマ政権は、情報漏洩者を怯えさせる為、どれくらいまで行けるのか、如実に示してしまいました。
 スパイ行為や妨害工作とは無関係なこの法を裁判で用いるのは、政治的独裁に等しいです。それはマニング氏から自己の行動の正当性の論拠と有罪判決を避ける機会を奪い取ってしまいました。マニング氏はヒステリックに先延ばししている「テロとの戦い」(*ブッシュ政権のスローガン)における最近の犠牲者です。
 歓迎されない事実の拡大を阻止する為には何でもやるという事を示したのは、オバマ政権が最初ではありませんでした。それはニクソン(元大統領)、ワインバーガー(元国防長官)、マクファーレン(元国家安全担当補佐官)らも試み、いずれも寛容な措置がとられました。強盗たちの間に名誉があったようなものです。だからオバマもマニングを赦さなければなりません。そうでないと米国の信用はガタ落ちになります。
 秘密の漏えいは権力の乱用に対する戦いの為に必要です。マニングの漏洩は戦争犯罪を暴露したものです。それは権力にある人々がいかに自国の民を熱心に欺こうとしたかを示しています。
 この情報漏えい者、内部告発者に対する量刑が2〜30年ほどに減らされる事を切に望みます。