ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

東電元首脳ら海外脱出、残っている富裕層の不満

 「金銭を愛する者は金銭に満足しない。富を愛する者は収益に満足しない。これもまた、むなしい」(伝道5:10)。
 2013年8月13日のハフポスト・ジャパンサイトで、松浦勝人という人が自身のフェイスブックに書いた内容「富裕層は日本にいなくなっても仕方ない」に批判相次ぐ、という見出しで、その内容が転載されていました(http://www.huffingtonpost.jp/2013/08/13/masato_matsuura_n_3738948.html)。
 一方8月14日のmm3493さんのブログでは(http://d.hatena.ne.jp/mm3493/20130814#1376491319)、原発事故当時の東電首脳がこぞって海外移住し、悠々自適の生活?を送っている事を教えられました。
 さらにネットの関連記事を見ますと、3・11以後日本の若者たちを主体に、海外移住をする人の数が増えている事が分かります。外務省で出している海外在留邦人数調査統計(平成23年10月1日現在のものhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/12/pdfs/WebBrowse.pdf)を見ますと、永住者数は399,907人と、前年に比べ15,000人増加しているそうです。一方長期滞在者数で見ますと、782,650人と、前年に比べ23,862人増加で、過去に遡ると年々減少傾向だったのが、今回7年ぶりに大幅な増加数だったそうです。
 国別では米国、中華人民共和国、英国、オーストラリア、カナダなどでした。今年の推計は8月末位になるそうですが、さらに増加しているでしょう。

 さてハフポストに登場した松浦勝人という人ですが、ウイキペディアによりますと、音楽プロデューサーであり、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社 代表取締役社長・創業者社長という実業家の顔も持っています。
 8月2日の松浦氏のフェイスブックから、幾つか発言を拾ってみますと、「貧困層の話題はよくマスコミに出るが、富裕層の悩みはほったらかしだ。この国はあえていうなら富裕層に良いことは何もない。そして貧富の差を問わず老後の安心など今のところ何もない。安部政権になったことで…富裕層への所得増税は決まり、地方税とあわせれば55%という税金が所得にかけられる。そして、相続税も半端じゃない。うかつに死んだら家族が路頭に迷うはめにもなりかねない…」「所得税が20%代の国はたくさんある。相続税のない国もある。こんなことをしていたら、富裕層はどんどん日本から離れていくだろう」「今のこの国で自分が死んだ時には、一代で自身を犠牲に築いた財産をごそっと国にもっていかれることに納得出来るはずがない」「 努力なくして金持ちになったわけではない。それは当たり前の事でしょ。貧富の差を出してしまった責任をどこに問うべきか。それは僕らのせいではないはずだ…」。
 日本に居続けなければならない金持ちとしての言い分が正直に表現されています。しかしです。
 聖書によれば、「あなたがたは、だれにでも義務を果たしなさい。みつぎを納めなければならない人にはみつぎを納め、税を納めなければならない人には税を納め…」(ローマ13:7)とあります。私のような貧者でも固定資産税、健康保険税、介護保険税など、たとえ嫌でも義務として支払わされ、可処分所得はゼロです。松浦氏はこの租特税が50パーセントを越えた時点で、もう不満だらけです。出来るものなら海外移住したいという気持ちがありありです。
 また旧約の世界で最大の富裕者だったソロモンは、「私は、日の下で骨折ったいっさいの労苦を憎んだ。後継者のために残さなければならないからである。後継者が知恵ある者か愚か者か、だれにわかろう。しかも、私が日の下で骨折り、知恵を使ってしたすべての労苦を、その者が支配するようになるのだ。これもまた、むなしい。私は日の下で骨折ったいっさいの労苦を思い返して絶望した。どんなに人が知恵と知識と才能をもって労苦しても、何の労苦もしなかった者に、自分の分け前を譲らなければならない。これもまた、むなしく、非常に悪いことだ。実に、日の下で骨折ったいっさいの労苦と思い煩いは、人に何になろう。その一生は悲しみであり、その仕事には悩みがあり、その心は夜も休まらない。これもまた、むなしい」と言いました(伝道者の書2:18−23)。松浦氏の心境と良く似ています。でも一つ違う事があります。ソロモンは「神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである」(同12:13)と、しっかり書き足しています。
 松浦氏は努力して得た分を貧困層と分かち合う気持ちは、さらさら無いのでしょう。貧富の差を出したは政府の責任と言いたいのでしょうが、果たして自分に全く責任は無いと言えるでしょうか?「あわれみ深い者は幸いです。その人たちはあわれみを受けるから」(マタイ5:7)を噛みしめる事が出来たら、松浦氏は幸いです。