ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

化学兵器を使用しているシリア内戦に米国は軍事介入するのか

 「夕暮れになると、彼らは立って逃げ、彼らの天幕や馬やろば、すなわち、陣営をそのまま置き去りにして、いのちからがら逃げ去ったのであった」(列王第二7:7)。
 ベトナム戦争末期テト攻勢サイゴン陥落と共に、米軍は上記の聖書箇所のように命からがら撤退しました。
 2013年8月21日、シリアの首都ダマスカス近郊で、化学兵器攻撃により多数の市民が死亡したとされる事件は、大々的に報道されています。問題は誰がその兵器を使ったかという事です。アサド政権なのか、反体制派なのかで、真っ向から意見が分かれています。
 そうした中、アサド政権は25日に国連調査団の受け入れを表明し、26日にも現場に立ち入る事になりました。その通りだと、現在調査中と思われます。ロサンゼルスタイムズによれば、数週間かかるとの事でした。

 一方米国では26日ジョン・ケリー国務長官は、アサド政権が化学兵器を使ったとして、「不道徳な猥褻行為」だと非難しました(ロサンゼルスタイムズ)。そして国連の調査結果を待たずとも、何らかの軍事的行為を、英国、フランス、ドイツなどと共に行なう可能性を示唆しました。しかし米国民の5人に1人は軍事行動に反対しています。さらにケリーの発言を分析してみると、アサド政権による行為と断定する英語は使われていません。「ほとんど疑いがない」。

 同じ26日のタイム誌サイトを見ますと、アサド大統領は「ベトナムイラクにおける米国の大失敗を冷笑し、自国の内戦に西洋世界の軍事的介入が実施されるのをかわそうとしています」。
 私はこの軍事介入はナオミ・クラインがいうところの「災害便乗型資本主義」だと見ています。オバマノーベル平和賞をとったからといって、巨大軍需産業の意向を無視する事は、今や全く出来なくなっています。イラクが米軍撤退後、アグリビジネスに蹂躙されて悲惨な目に遭っているのと同様、シリアにもこの災害に乗じて乗り込もうとするでしょうが、おそらくアサドが警告したように、泥沼化するのは間違いありません。但しベトナムイラク戦に懲りた米国は、極力兵力投入を避け、無人機による空爆とか、巡航ミサイルなどを使った新たな戦争スタイルで臨む事でしょう。