ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

母親の遺伝子が老化作用に影響を及ぼす

 「さて、人は、その妻の名をエバと呼んだ。それは、彼女がすべて生きているものの母であったからである」(創世3:20)
 2013年8月21日のサイエンスデイリサイトでは、上記の題で論文が紹介されていました。
 スウェーデンカロリンスカ研究所医科大学]と、ドイツのマックスプランク老化生物学研究所の研究者たちは、老化が生涯の諸々の変化(歳をとると細胞は変化し、損傷を受けます)の蓄積によってのみ決まるのではなく、母親から得た遺伝子にも因るという事を示しました。

 老化で特に重要なのは、細胞の「発電機」であるミトコンドリアで生じる変化です。この構造体は細胞の中にあり、化学エネルギー源として使用されるATP(アデノシン三リン酸)のほとんどがそこで合成されます。
 このミトコンドリアが独自のDNAを持っており、細胞核のDNAよりも多く変化します。それが老化作用に重要な影響を与えるのです。
 ミトコンドリア内の多くの突然変異は、細胞のエネルギー産生を徐々に損なって行きます。しかし何よりも研究者たちを驚かせたのは、母親からのみ受け継がれるミトコンドリアDNAが老化に影響を与えているのが示された事です。突然変異を伴うミトコンドリアDNAを遺伝で受け継ぐと、老化がますます早くなります。 ですからこの突然変異を出来るだけ減らす事が大切で、それには食事や薬による機能亢進、又はその毒性軽減が今後の課題となるでしょう。
 この研究はマウスで行なわれましたが、既に別の角度からショウジョウバエを用いての実験結果が発表されています。「ミトコンドリアDNA内に蓄積された突然変異は、メスのショウジョウバエには影響を与えなかったが、オスのショウジョウバエには影響を及ぼし、老化を早めていることがわかった。ミトコンドリアは、細胞内にオスの動物にのみに影響を及ぼす突然変異体を蓄積していることが判明、その結果オスの動物の加齢は早められている」という研究成果がありました。http://www.cell.com/current-biology/abstract/S0960-9822(12)00809-3?switch=standard#bcor1にその要約が載っていました(上記サイトは全て打ち込むと閲覧出来ます)。生物の遺伝子は、両親から半分ずつ受け継がれますが、ミトコンドリア遺伝子の場合、母親からのみ受け継がれます。
その突然変異がオス(男)にのみ影響を与え、老化や長寿と関係するという、こちらはオーストラリアのモナーシュ大学研究チームの成果でした。
 人間でも女の寿命のほうが男より長いのは、経験的に分かっていますが、それを裏付ける研究です。不憫な男たちよ!