ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

喫煙家が喫煙をやめると、なぜ体重が増えるのか:腸内細菌叢の変化による

 「なぜ、あなたがたは、食糧にもならない物のために金を払い、腹を満たさない物のために労するのか。わたしに聞き従い、良い物を食べよ。そうすれば、あなたがたは脂肪で元気づこう」(イザヤ55:2)。

 2013年8月29日のサイエンスデイリサイトに、上記の題で最近の研究成果が紹介されていました。
 スイスのチューリッヒ大学病院に勤務しているゲルハルト・ログラー氏を主体とする研究チームによるものです。
 喫煙家がある日突然喫煙をやめると、痩せこけていたのが急に太り出す(彼らの80パーセントで平均7キロ増加)というのは、私たちの周辺で良く耳にする事ですし、そうなった友人たちの事も知っています。しかしどうしてそうなのかは、これまで分かっていませんでした。
 研究者たちは喫煙をやめた後、腸内細菌叢の構成に変化が生じた事がその理由である事を突き止めました。カロリーの取り過ぎではありませんでした。
 彼らは人の便のサンプルを調べてみました。即ち9週間にわたり、20人の人々から便を受けて研究しました。検査を受けた人々は5人が非喫煙者、5人が喫煙者、それにこの研究開始後1週間して喫煙をやめた10人でした。
 その結果喫煙者と非喫煙者の便における菌の多様性は、時間と共に僅かしか変化しませんでしたが、喫煙をやめた場合、腸の常在菌の構成に一番大きな変化が生じました。プロテオバクテリア門とバクテロイデス門に属する2つの細菌が、フィルミクテス門及びアクチノバクテリア門(=放線菌門)に属するものよりも増加していました。
 一般に前者の細菌は、エネルギーを非常に効率良く使用し、消化されにくい食物繊維を分解すると考えられています。その
結果、食べ物が排せつ物として体外に排出されずに、通常よりも多く脂肪に変換される事になるそうです。
 実はこの2つの「善玉細菌」全く新しい発見ではなく、既にマウスの実験では確かめられていたそうです。ですから研究者たちは、今回人間においても同じ効果が現われたのだろうと想定しています。
 私は胃を全て失った時、食べ物摂取の後、腸内悪玉菌により腸内が急激にガスで膨れ、腸閉塞を3度も起こした事があります。それからずっと後で、ビフィズス菌の存在を知り、それの詰まったヨーグルトをずっと飲み続け、腸内細菌叢を良好に保つ事が出来ました。ですからこの腸内細菌叢こそ健康にとって一つのカギとなる大切な働きをしていると信じます。