ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

日本の核の偏頭痛:福島の決して終わらない災害

 「あなたがたはわたしのすべての忠告を無視し、わたしの叱責を受け入れなかった」(箴言1:25)。
 2013年9月10日のドイツシュピーゲル誌サイトでは、東京五輪の陰に隠れた事故の深刻さを改めて伝えていましたが、こうした海外からの視察団の訪問、日本のマスコミは取り上げませんでしたので、また粗訳します。少し長いですがご容赦を。
 日本は福島第一原子力発電所で進行中の災害と戦っていますが、一つの危機からまた次の危機へと、なすすべもなくつまずいています。米国の核監査官デイル・クライン氏は、外国人の専門家の介入を要求していますが、速やかな解決はなさそうです。

 今週およそ100人のアメリ原子力発電所原子炉の主要な役員たちが現地調査旅行中です。彼らは日本に赴き、それからバスで福島まで行きました。彼らはそこで防護服に身を包み、3月11日に生じた地震津波、そしてその結果で生じた3機の原子炉の溶融(メルトダウン)で取り残された廃墟の中を歩く予定です。
 デイル・クライン氏は「私はこうした主要な原子力の役員たちが旅から戻ったら、皆安全措置を二重にするという事を保証します」と言っています。彼も同じ旅をし、『酔いをさますような出来事」と述べています。クライン氏は2009年まで米国原子力規制委員会の委員長でした。そして現在は原子力改革監視委員会の長として働いています。現在はその場所の除染に責任のある東電(TEPCO)に助言をしています。企業の専門家そして日本の市民も同様ですが、彼らの目から見ると、東電は一つの事を明確に証明しています。つまりそれは災害の後遺症を扱おうとしても、対処能力を遥かに越えています。
 クライン氏は大抵腰の低い人ですが、最近自分を原子力改革監視委員長として採用した東電について、思っている事を公然と正確に発表しました。東電社長広瀬直美氏には「あなたがたは何をしているのか分かっていない」とに直接語りました。
 東電社長はかくも厳しく非難されたので、日本の慣例に従い頭を垂れてこう答えました。「私はあなたの期待にかなえられず、申し訳ありません」。
 東電は「危機から危機へと」つまずいて来たとクライン氏は言っています。また改善が視野に入っていないので、最近日本は必要に迫られ、一般に大変非日本的と見なされる事をするべきだと気付いています。つまり外国の助けを求める事です。クライン氏は,政府が欧米から助けを求め、専門家を招く計画を立てている証拠があると言いました。そして火曜日東電はこの方向としては初めの一歩となる事を引き受け、米国エネルギー省の民間放射性廃棄物管理局前長官レイク・バレット氏を雇用する事を言明の中で発表しました。発電所廃炉とその場所にある汚染水処理につい、て助言を得るためでした。バレット氏は1979年に一部メルトダウンを起こしたスリーマイル島発電所で、汚染除去の取り組みに関与してきました。
 「福島の状況はまだ『危うい状態』」。
 日本はこれまで東電が何ら助けを必要としていないという見解をとっていました。外国からの助けは確かにありませんでした。そして東電は何事も片付けられるとの見解でした。それは会社がエネルギーの供給者であり、複雑な災害管理ではほとんど経験がなく、ドイツにある釣り合いのとれたエネルギー会社とは違っていました。
 従って福島の核メルトダウンから2年半後の状況は、せいぜい内容が乏しいと述べるしかありません。東電のやり方はでたらめな,、間に合わせの仕事でした。
 おそらく最近数ヶ月の間に生じた最も奇怪な故障は、ネズミが配電箱に入り込み、ショートを起こした事でしょう。それは全部で4つの使用済み燃料プールの為の、間に合わせの冷却系を直ちに機能不全にしました。ほぼ30時間このプールで温度は上昇しました。そのプールは東電が最終的には安全に貯蔵出来る事を願っている8,800本を越える使用済み燃料棒を保管しています。
 毎日東電は福島放射性瓦礫から出ている400トンもの汚染冷却水と地下水を汲み出しています。その水はセシウムストロンチウムトリチウムであまりにひどく汚染されており、海洋に注ぐ事が出来ません。ですから東電はその液体をたくさんのタンクの中に貯蔵しています、その最大のものは直径12メートル(40フィート)、高さ11メートルで、溶接せず急いでリベット接続したものです。
 衛星の像ではこうしたベヘマス(*聖書に出て来る巨獣)が、どう福島の場所に急増したかが示されます。数ダースは2011年半ば、数千が2012年半ばまでに設置されました、現在そうしたタンクが千以上あり、2015年までに2千を越える計画でいます。東電は本当に汚染水の中に溺れそうです。
 「汚染水が浸出しています」。
 こうした間に合わせの容器の一つが最近漏れ出しました。それは会社の2人による徒歩のパトロールで、そばを過ぎて気がつくより数週間も前に起きたのは明らかです。それにより300トンの高濃度汚染水がタンクから漏れ出ました。その出来事はレベル3のランクになりました。国際原子力放射能事故尺度(INES)の「深刻な事故」です。それと比較すると、チェルノブイリと2011年福島の3つのメルトダウンは双方とも最大のレベルである7と分類されています。
 こうしたタンクの多くが漏出を進ませるのは、ほとんど疑いがありません。それらの多くは終了の日が近づいており、ほんの少しのタンクのみ、感知装置を装備して漏出を早く警告出来るだけです。「こうしたものは間違った場所の間違った容器で、間違った物質で作られており、間違ったやり方で建てられています」と核専門家のマイクル・シュナイダー氏は宣言しています。彼は世界核産業動向年報の主執筆者の一人です。
 故障・へま・無知は福島では進行中のテーマです。時々その水蒸気による放射性雲が破壊された炉から上昇しており、またべつの時には、漏れが単なるテープで栓をされているだけです。そして放射性汚染水。どれほどそうなのか計る事は困難です。それは既に地下水に入り、海洋へ流れ出ています。東電が最近まで一環して否定して来た事です。東電社長広瀬氏は現在も福島近くの海岸沖に影響を与えている放射能について謝罪しています。
 「毎日起きる大事故は大変深刻で、東電は決してその注意を実際の計画に向ける機会が得られません」とドイツケルンの原子炉安全協会(GRS)のマイケル・マキア氏は言っています。彼も東電の状況対処に愕然としています。「もし学校で私がそれに成績の評点をつけるとしたら、落第の恐れがあるでしょう」と言っています。
 今日本政府は福島で事態を好転させる為、多くの独創的措置をとる資金を調達しています。一つの計画は鋼の障壁を発電所と海洋の間に建て、放射性汚染水が海に流れ出るのを止める事です。
 「私たちはそれがうまくゆくとは思えません」。
 東電はまた2015年までに炉複合体全体の周囲の土を凍らせ、永久凍土の地下の輪の囲みを作り出す計画です。それは周囲1.4キロ(0.9マイル)で、地下水が表面近くで破壊された複合体に浸出し、汚染するのを防ぐ為です。それが現在汚染されています。この技術は鉱山で使われました。しかしこの規模では決して適用された事はなく、数年もかかる長期的措置としてのものでもありません。「私たちはそれがうまくゆくとは思えません」とマキア氏は言っています。もう一人のドイツの技術者で、その企業で働いていた人は、その計画を批判しその類いの永久凍土の輪は、やはり下からも密閉しない限り、水に対する障壁としてうまく働かないと言っています。
 千もの放射性貯蔵タンクの内容と言えば、ただ一つだけ長期にわたる解決策があるだけです、即ち汚染水を除去しなければなりません。そしてその後海洋へ注ぐのです。セシウムストロンチウムは大量に濾過する事が可能です。しかしトリチウムは,幾分関心が薄いですが、濾過は出来ません。少しずつ日本の民はこの水の放出の為の備えをしていますが、それは漁民にとっては大いなる恐怖です。
 東電は最近大きな濾過施設を完成させましたが、それでも会社の危機管理能力への信頼はほとんど増えていません。その施設が操作を始めた途端、それは再びオフラインとなり、錆びて漏れを生じさせ始めました。
 「原子力改革監視」。
 委員長であるデイル・クライン氏は、今週また日本へやって来て東電の管理者たちと会います。彼らはクライン氏が以前出した厳しいコメントは別にして、その援助を拒否はしません。でも管理者たちは特にクライン氏が彼らに今度も言う事は、嬉しいものではないでしょう。彼は日本が新しい会社を作り、除染の取り組みで、知識を国際的な専門家たちから得るべきだという事を言うつもりです。東電は極めて困難な水問題が全然扱えません。それなのに彼らは「次の10年間」で扱うつもりだとクライン氏は言っています。