ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

米原子力規制委員会の元幹部レイク・バレット氏の考え

 「わたしがこの国を滅ぼさないように、わたしは、この国のために、わたしの前で石垣を築き、破れ口を修理する者を彼らの間に捜し求めたが、見つからなかった」(エゼキエル22:30)。
 2013年9月13日のハフポスト・ジャパンに、「福島第一原発・汚染水問題にアメリカの専門家『スリーマイルの事故よりも複雑』」という 題の記事が書かれていました。
 そこに出て来るアメリカの専門家とは、元原子六規制委員会の幹部で、1979年のスリーマイルアイランド原発事故の除染事務所の所長をし、1980年から84年までその作業に当っていたレイク・バレット氏です。

 ちなみにこのスリーマイル島での除染は80年から始まり、「原子炉からの燃料の取り出し作業は85年から90年までの5年かかった。原子炉の放射能汚染を除染できたと確認できたのは93年」とアサヒコムにありました。
 9月10日の東電ホームページを見ますと、「汚染水・タンク対策本部における社外専門家の招へいについて」という題で、「国外から廃炉技術に精通した専門家であるレイク・バレット氏…を招へいすることを決定いたしました。同氏は、今後、米国原子力規制委員会において、スリーマイル島原子力発電所事故の収束に携わった国際的な知見・経験等を踏まえ、当社の求めに応じて、対策本部や各プロジェクトチームの会議に参加し、汚染水対策を含む廃炉に関する指導・助言を行います」という記事があります。その招聘者の中には、やはり元原子力規制委員会委員長だったデイク・クライン氏も入っています。この人の事はドイツシュピーゲルサイトで「日本の核の偏頭痛:福島の決して終わらない災害」とある記事を粗訳した時に触れました。
 そのレイク・バレット氏がハフポスト・ジャパンサイトで、「TMI(米スリーマイル島原発)の事故よりも複雑性が増している」と述べました。福島第1の廃炉作業を進める上で最大の障害となっているのが、汚染水問題であり、この管理が大きな課題になります。
 バレット氏は東電が「貯蔵タンクを増やし続けているが、これは問題を先送りしているにすぎない」とし、「今が問題に取り組むべき時」だと言いました。
 ではその方法はと言えば、タンクでの貯蔵では、安全ではなく実用的なやり方でもないので、この大量の汚染水について、原子炉に届く前に地下水を汲み上げる作業を始めるべきだとし、「地下水とともに、放射性物質を取り除いた汚染水は海に放出する必要があるとの考えを示した」そうです。それはデイク・クライン氏も同様の考えです。
 またバレット氏は「汚染水の除染が計画通りに進めば、福島第1原発近海で取れた魚を孫にも安心して食べさせられる」と述べ、安全性に自信を示した」そうです。
 しかし本当にそうでしょうか?海外マスコミもこの汚染水問題は、世界の英知を集めてという主張で一致していますが、東電は米国原子力規制委員会の幹部だけを招聘し、解決に当ろうとしています。そこには例えば京大の小出助教の独特なやり方、そして槌田敦氏の原子炉建屋への液体窒素注入が第一といった多様な考え方を採択するつもりも全くありません。その意味で東電は国際的な信頼も全く失っているとしか言えません。ドイツのサイトが厳しい批判をしたのも当然です。反原発の学者も含めた緊急の国際会議が必須だと考えます。