ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

ニコチンは細胞への侵入を駆り立て、それが冠状動脈におけるプラーク形成の一因となっています

 「彼らはますます大きな声で呼ばわり、彼らのならわしに従って、剣や槍で血を流すまで自分たちの身を傷つけた。
(列王第一18:28)

 2013年12月15日のサイエンスデイリサイトでは、上記の題で論文紹介がありました。
 研究したのは米国ブラウン大学の生理学教授チー・ミン・ハイ氏らです。
 現在e-タバコ(電子タバコ)なるものが発売されていて、ウイキペディアによりますと、「煙の代わりに少量の蒸気を吸引する、たばこに似せた吸引器である」とあります。

 ウイキペデイアなどで参照すると、「充電式バッテリー」(蓄電池)と「噴霧器としての本体」、「ニコチン希釈液を含んだカートリッジ」から構成されているそうです。左図ネットより。
 これはタバコ燃焼に伴うタールや一酸化炭素などを含まず、ただニコチンだけを蒸気の形で吸い込む事になります。これを蒸気=vaporからの造語vapeと呼びます。
 e-シガレットは「安全な」ニコチン運搬システムとして促進されていますが、ニコチンの安全性は論議のあるところです。
 そこでハイ博士らは人間とラットにおける血管平滑筋細胞を使い、ニコチンがそれにどう影響を与えるかを調べました。心臓の冠動脈は外膜・中膜・内膜から成っています。博士らはここに長時間のニコチン処理を行い、その膜がどう変化するか調べたわけです。 

 するとその細胞がタンパク質キナーゼ(PKC)活性化に対応してポドソーム・ロゼットを形成させました。タンパク質キナーゼは「タンパク質分子にリン酸基を付加する酵素の事です。そしてポドソームとは、英文ウイキぺディアによりますと、「円筒形のアクティンに富む細胞膜表面の構造」とあります。ロゼットは円花飾りなどと訳されます。この特殊な細胞の表面での集結で、「細胞ドリル」が形成され、その組織の中膜から内膜まで貫通して行きます。

 左画像はやや分かりにくいですが、右側の画像にロゼット状になっているのがポドソーム・ロゼットです。
 この細胞の内膜まで貫通してきたものがプラーク(内膜の肥厚した部分)を形成し、アテローム動脈硬化症発症の一因となります。
 ニコチン処理とPKC活性化は相乗的に働き、人間の血管平滑筋細胞への侵入を促進します。
 従ってハイ博士によると、「ニコチン管理でタバコ喫煙と置き換えても、アテローム動脈硬化症発展の危険性を低めるのに、たいした益はないかもしれない」という事になります。
 ネットを見ると、電子タバコの宣伝が盛んに行われていますが、この常用で心臓発作の危険性が増すと思います。
 企業広告に惑わされず、そろそろ禁煙にすべき時ではありませんか?