ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

NHK会長籾井氏の失言

 「しかし、舌を制御することは、だれにもできません。それは少しもじっとしていない悪であり、死の毒に満ちています」(ヤコブ3:8)。
 周知の如く、2014年1月25日、NHKの新会長になった籾井勝人氏は、就任会見で「放送法を順守」する立場=政治的中立を踏み越えた「政治的発言」を行い、非難の大合唱が起こっています。
 例えば私は過去ログで触れましたが(http://d.hatena.ne.jp/hatehei666/20120723/1343050812)、尖閣諸島については、中国側の領有権主張にも納得出来る事があり、この問題は棚上げしておくべき事を述べました。それが常識ある人々の知恵ある立場だと信じていますが、籾井会長は「日本の明確な領土ですから、これを国民にきちっと理解してもらう必要がある。今までの放送で十分かどうかは検証したい」と、法に抵触する政治的発言を行いました。
 また「従軍慰安婦」問題では、「韓国だけにあったと思っているのか。戦争地域にはどこでもあったと思っている。ドイツやフランスにはなかったと言えるのか。ヨーロッパはどこでもあった。なぜオランダには今も飾り窓(*売春街の事)があるのか…」などと、1943年生まれ、戦争体験もないのに、検証もせず他国を侮辱するような発言を行いました。まさか従軍慰安婦問題おたくでは?
 そして政府やマスコミや私たち庶民の辞任を求める発言が続くと、形式的な詫びを入れ、なお会長職に居座っています。NHK経営委員会もその進退を問う事はしていません。
 その一連の問題発言を分析しますと、安富東大教授が提言された「東大話法」が典型的に現われています。ウイキペディアに整理されて載っています。少しだけ挙げて見ても1.自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。5.どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。12.自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する。20.「もし◯◯◯であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける…。
 籾井発言はこれらの典型だと思います。日本では通じるものとして切り抜けるつもりでしょうが、異を唱えた1月29日のタイム誌サイトでは、「米国は第二次世界大戦従軍慰安婦が利用されたとする日本の放送局の主張を拒否した」という題で、反論がなされていました。書いたのはカーク・スピッツァーという人です。
 「アメリカ政府は第二次世界大戦中に、性の奴隷を雇っただろうか?新しく任命された日本の公共放送組織の長は、明らかにそう考えている」と切り出した上で、「日本の米国大使館は、米軍がその戦争の最中あるいはその後も、従軍慰安婦組織を稼働していたという事を拒否した」と、明確に伝えています。
 またテンプル大学教授のジェフ・キングストンも、「他のいかなる国であろうと、数万もの少女たちを採用し、軍隊や政府当局の特別な要請で、自国の軍隊の為に性の奴隷として勤務させた、などといった証拠は何もない」と断言しています。
 世界の歴史家たちは、少々の異論はあっても、韓国、中国、フィリピンなどから、20万人もの女性たちが強制徴用され、日本軍により日本軍の為に運営する売春宿に入れられたと信じています。
 そこで問われるのは、このNHKという巨大公共放送組織のありかたです。私たちはこうした事実に目をつぶり、放送が面白いからと、無批判的に見てしまう事をもう止めようではありませんか。英国BBC放送、米国PBS放送も、こうした籾井会長の発言を「衝撃的」と捉えているのです。私は元々この偏向するNHKの姿勢が嫌いで、テレビを持っていませんが、見ている人は批判したり、受信料拒否したり、この際テレビを捨てるとか、あらゆる方法を用いて、籾井会長を更迭させるべく努力すべきではありませんか?偏向に加担している自分をきちんと総括すべきです。
 「わたしが悪者に、『あなたは必ず死ぬ』と言うとき、もしあなたが彼に警告を与えず、悪者に悪の道から離れて生きのびるように語って、警告しないなら、その悪者は自分の不義のために死ぬ。そして、わたしは彼の血の責任をあなたに問う」(エゼキエル3:18)。