ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

井の頭池の掃除

 「わたしの民は二つの悪を行った。湧き水の泉であるわたしを捨てて、多くの水ためを、水をためることのできない、こわれた水ためを、自分たちのために掘ったのだ」(エレミヤ2:13)。 
 2014年1月31日、父の時代から70年以上とり続けて来た朝日新聞最後の記事の中に、昭和21年に生まれ、32年に引っ越しを止むなくされた東京杉並区松庵から近い井の頭公園の池の事が書かれていました。
 ここは首都圏屈指の人気を誇る場所とありました。それで池をきれいにする為、この池の水を抜いて、外来魚を駆除し、捨てられていた自転車等を取り除く大規模な掃除がされました。

 それを外来生物の駆除と水質浄化の目的で水を抜く「かいぼり」と称します。
 図はポンプで水を抜いた後の井の頭池。新聞報道では、そこから外来魚、自転車、スクーター、ラジカセなど大量のごみが姿を現し、私たちをびっくりさせました。
 かつて湧水が豊富にあり、私が父の漕ぐボートで水面を見ると、底まで澄んでいたのを思い出しました。またそこには藻がゆらゆらと密集していて、落ちたら絡まって泳げなくなり、水死すると教えられました。
 本当に怖いほど透明感がありました。戦前鬱蒼とした森の中、子どもたちがこの冷たい水の中に飛び込んで泳いでいる写真がありました。また近くを流れる玉川上水にしても、戦後間もない頃、この危険極まりない川で泳いでいるアサヒグラフを見た事があります。太宰治が自殺したのもこの近所でした。
 そして記事を追って行きますと、捕獲した在来種は弁天池のある「かいぼり」のされていない所に移されたとあります。

 図はその弁天池の部分で、右のほうに見える赤い建物が弁財天です。幼い頃ボートから見ていただけの神社ですが、今度初めてその正面まで来てみました。
 この弁財天のある場所から、井の頭線井の頭公園駅まで歩いてみたら、相当な距離がありました。途中の坂の上にはプールもあって、やはり父親に連れてゆかれ、中に入った事がありますが、この湧水を利用しているせいか、すごく冷たかった事を記憶しています。
 帰りはやはり思い出のある、公園に隣接した動物園(正式には井の頭自然文化園1942年開園)まで寄ってみました。ここには1954年に上野動物園からアジアゾウ「はな子」来園したとあります。今も生きていて国内最高齢だそうです。

 2014年2月6日雪が舞いましたが、その4日後の10日、中学時代の友人に誘われて荻窪杉並公会堂に行く前に、ここでしばしの時をすごしました。杉並公会堂自体、中学時代以来の事でした。
 冒頭の聖句にあるごとく、きよい湧水の泉に池が復帰出来たらいいなと思いました。美しい日本へというのは、こういう事を指すのだと考えました。経済的効率だけでは、どこもかしこも「かいぼり」前の池のようになってしまいます。