ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

STAP細胞問題

 「真実のくちびるはいつまでも堅く立つ。偽りの舌はまばたきの間だけ」(箴言12:19)。
 「けれども、彼らが問い続けてやめなかったので、イエスは身を起こして言われた。「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい。」(ヨハネ8:7)。
 2014年3月15日の東京新聞を見たら、1面に「STAP細胞『白紙』」という大きな見出しが飛び込んで来ました。まずそこに至るまでの経緯をコトバンクでざっと見ておきます。
 「あらゆる細胞に分化させることができる「万能細胞」の一種で、STAPはStimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)の略称。2014年1月30日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーなどのグループが、マウスの細胞での作製に成功したと英国の科学誌『Nature』に発表した…」。左画像はネットから借用。

 この発表時、その「成果」は京大山中伸哉教授の「iPS細胞」研究に比肩された為、いつもの如くマスコミが大騒ぎし、小保方氏も堂々と報道陣の目の前に登場したと思います。
 私はこの研究は実験科学の分野だと思いますから、特にネイチャーのような一流雑誌に掲載されたからには、当然その再現性がなければならないと思っていました。
 ですからこの先端的な研究、その分野の研究者ならさらに何かアイデアが出ないかなどと考えながら、それぞれ追試を試みたと思います。
 その過程で論文に様々な疑惑が生じ、その謎が次第に深まって来ました。他人の論文と似た記述がそのままコピペしたものと分かりましたし、画像にも大学の博士論文のものが、そのまま載ったりで、信頼性が大いに揺らぎました。
 この研究には複数の人々が関わっていますが、論文撤回を加速させた大打撃は、おそらく山梨大学若山照彦教授からのものでしょう。3月11日の東京新聞にありましたが、メールで撤回を呼び掛けたそうです。若山教授は小保方氏に作り方を教わり、1回成功したものの、その後単独で再現を試みたところ、全く出来なかったそうです。
 では小保方氏の所属する理科学研究所はどうだったのでしょうか?15日の新聞を読みますと、再現実験に成功したと公表していたそうですが、実は論文の一部しか再現されていなかったとの事です。これでは理研野依良治理事長(ノーベル賞受賞者)もさすがに看過出来なかったようで、「世間にご迷惑、心配かけたことをおわびする」と頭を下げていました。
 こうした一連の報道を見ますと、どうも落ち度は理研どまりで、論文を世界に発表したネイチャー誌については何も言われていません。
 主要な科学誌では、掲載前に外部の専門家が問題ないかチェックする「査読」を行なうと、東京新聞に書かれています。この査読という言葉の英語をPEER REVIEWと言いますが、実は私はそれをちょうど時同じくして知った次第です。
 というのは、私はこのネイチャー誌の査読に偏見があり、論文撤回された経緯を述べたサイトの書簡を粗訳していたところだったからです。
 書いたのはラッセル・ハンフリーズ博士、天文学の専門家です。なぜ偏見があったかと言いますと、博士はれっきとした創造論の科学者だからです。
 普通の世俗科学者と同じスタイルの論文で、創造論を盛り込まずとも、内容は優れており、宇宙マイクロ波背景放射における「スニヤエフ・ゼルドビッチ効果」というものについての研究成果を提出しました。しかしそれがボツになった後で、ネイチャー誌査読の担当者は、創造論とは関係ない科学者の書いたもので、ハンフリーズ博士とほぼ同じ内容のものを採択したのでした。つまり査読者たちはハンフリーズ博士の論文の正しさは認めていた事になります。博士は喜んではいますが、それは盗用との憤りも文章から感じられました。
 そういう事例を見せつけられると、権威あり、公平だと思われているネイチャー誌でも、論文採択で疑わしい点がある事を実感させられました。小保方氏を責める側にも多分に問題があったと推測します(ネイチャー誌の査読者の沈黙は謎だらけ)。小保方氏まだ若い、是非反省し再起して欲しいと思います。