ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

中年の高タンパク食は早すぎる死への高い危険性と関連がある

 「生きて動いているものはみな、あなたがたの食物である。緑の草と同じように、すべてのものをあなたがたに与えた」(創世9:3)。
 2014年3月4日のハフポストサイト=http://www.huffingtonpost.com/2014/03/04/high-protein-diet-risks_n_4896501.htmlでは、上記の題で論文の紹介がありました。
 高タンパク食はここ数年にわたりお腹ダイエットに良いと、ブームになっていますが、新しい研究によると、それは喫煙と同じほど悪いかもしれないとの事です。
 南カリフォルニア大学で老人病学に取り組んでいる研究チームは、中年で高タンパク食を食べると、がんや糖尿病で死ぬ危険性が相当高くなると考えるようになりました。

 研究者たちは多民族の大人6,318人とその既往歴を20年間にわたり追跡調査し、動物性タンパクの多い食事を摂取した人々が、喫煙常習者と同じ位がんで死ぬ可能性がある事を発見しました。その動物性タンパクには、肉、チーズ、牛乳、卵が含まれています。研究ではまたこの期間死の危険性が74パーセントも増加した原因として、動物性タンパクを特定しました。脂肪や炭水化物の多い物を抑制しても、動物性高タンパク食は弊害がありました。ところが大豆、レンズマメ、ナッツなど植物性タンパクの多い食べ物だと、動物性タンパクと同じ位の危険な効果はありませんでした。
 研究者の一人アイリーン・クリミンス氏は、「インスリン様成長因子1(IGF−1)及びおそらくインスリン値の調節を含む過程で、中年の低タンパク食が、がんや全死亡率を防ぐのに有益である事を示しています」と言いました。
 インスリン様成長因子1とは、ウイキペデイアによると「主に肝臓で成長ホルモンによる刺激の結果分泌される。人体のほとんどの細胞…はIGF-1の影響を受ける」とあります。このIGF−1の不足は体内の広範な細胞に悪い影響を与え、また糖尿病の進行にも重要な役割を果たしますが、逆に多過ぎると、肝臓やすい臓などにある腫瘍細胞の増殖を促進し、それを癌化させる事になります。
 このIGF−1は加齢と共にその量が減るので、高タンパク食は65歳以上では、益となり得ます。慢性病を起こしにくくします。
 研究者たちは大人の女性なら毎日46グラムのタンパク質、男性なら56グラムのタンパク質摂取を勧めていますが、一時的なダイエットをしているような人々は、それよりかなり多くを食べています。研究チームの一人ヴァルター・ロンゴ氏は「アメリカ人の大多数が、必要量よりおよそ2倍も多くタンパク質を食べているので、あらゆるタンパク食の日々の摂取を減らすのが一番ですが、特に動物性タンパク質を減らすのが肝要でしょう」と言っています。
 高タンパク食は期待とは裏腹に、飽和脂肪酸が高く、繊維が低いので、高コレステロールとなり、心臓病などの危険が増加します。
 さらに研究では、中年の人々で適度のタンパク食を摂取していても、がんによる死亡の可能性が、他の年齢層より3倍も高くなる事が示されました。
 とにかくタンパク質調節成長ホルモンであるIGF−1が問題です。それが多過ぎても、少な過ぎてもよくありません。 
 ロンゴ氏は「ほぼ誰もが、人生の或る時点で癌細胞や前がん細胞を持つ事になりますが、問題はそれが進行するのかどうかという事です。その進行を決定する主要な因子の一つが、タンパク質の摂取である事がわかりました」と言っています。
*この論文は3月12日のウオールストリートジャーナル日本語版でも紹介されていました。(http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303565804579432310639070136.html?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesThird
*3月11日のサイエンスデイリサイトでも言及していました。でも小保方事件もあるので、皆様は慎重に検討して下さい。